回答プロセス (Answering process)

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①油団について江戸時代の川柳には出てくるが室町以前の記述などはなし。その由来が不明とのこと 「紙の民具」にも記載無し
②レファレンス協同データベース事業を通して福井県立図書館より参考図書及び事項を示唆いただく。
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事前調査事項 (Preliminary research)

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国会図書館にて「季刊和紙」がないことから来館
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NDC

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パルプ.製紙工業 (585:9版)
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参考資料 (Reference materials)

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「季刊和紙」15号 全国手すき和紙連合会
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「和紙文化辞典」 わがみ堂 1995
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「貿易備考」 大蔵省印刷局 1885
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「福井県史」資料編15 民俗 昭和59年3月 福井県発行
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「日本国語大辞典」
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「紙の民具」廣瀬正雄著 岩崎美術社 1985
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キーワード (Keywords)

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油団 ゆとん
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照会先 (Institution or person inquired for advice)

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寄与者 (Contributor)

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福井県立図書館
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備 考 (Notes)

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福井県立図書館よりコメントをいただく。(2006/5/18)以下本文
油団につきましては、
『職人』伝えたい日本の魂 エス・ビー・ビー/編 2001.5 三交社
ISBN:4-87919-574-X この資料に記述があります。
p.120引用「いまでは鯖江市田村町の紅屋紅陽堂一軒だけになってしまった」
「牧野輝男さんはその二代目店主であり、油団制作技術の継承者である」
また、インタビュー形式で油団の作り方についても書かれています。
歴史については、記述のある資料は少なく、
『福井県史』資料編15民俗 昭和59年3月 福井県発行
p.78には、上中町(現:福井県三方上中郡若狭町)における歴史について
「安政時代から昭和二十五年くらいまでやっていたが、ビニールなどの出現により、次第に売れなくなり作られなくなった」との記述があります。
また、『日本国語大辞典』には、
雑俳・群乙鳥(1851-58)
雑俳・たまかしは(1849-59)
の二つの用例が取られていましたので、
少なくとも1850年代には存在した。ということはわかるようです。
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