つくば竜巻:史上最強クラス「F3」に変更
毎日新聞 2012年06月08日 19時35分(最終更新 06月08日 19時47分)
茨城県つくば市で大きな被害をもたらした先月の竜巻について、気象庁は8日、強さを表す藤田(F)スケールを「F2」(風速毎秒50〜69メートル)から「F3」(同70〜92メートル)に見直した。F3の竜巻は過去に国内で4回しか観測されておらず、史上最強クラスとなった。
同市北条でコンクリートの基礎ごと転倒した家屋が1軒あり、複数の研究機関がこれを基にF2〜F4(同93〜116メートル)と推定するなどしたため見直した。国内では竜巻で建物が基礎ごと転倒した例がなく、強さの確定に時間がかかった。この家屋では中学3年の男子生徒が死亡した。
藤田スケールはF0〜F5の6段階で表されるが、国内でF4以上の観測例はなく、F3は10年に1回程度の頻度で発生しているという。
気象庁は同じ日に栃木県真岡市から茨城県常陸大宮市にかけて被害を出した竜巻についても、長さを31キロから32キロに修正した。【池田知広】