PV1502484、ユニーク220903、お気に入り2122ありがとうございます。
レヴァン貞操の危機!?
一五○万を超えたということで、何か番外編でもやりますかね?
sec.22/ちゅーしよ
シャワーを止めて脱衣室に出る。適度に筋肉のついた身体をバスタオルで拭いて、下着とハーフパンツをはく。火照った身体を冷ますために上半身裸のままショートタオルを首にかけた。
鏡の向こうには鮮烈な赤の長髪を持った青年。西洋的な顔立ちも相まって、チャラいというよりはプレイボーイ的なセクシーさがある。いや、プレイなんて前世含めしたことない生粋の童貞だけど。
バリバリのコーカソイドって感じじゃない、各人種をいいとこ取りしたような万人受けするハンサムフェイスはフランス人の父親譲り。人間離れしたスポーティーで真っ赤なサラサラヘアーはアメリカ人の母親譲り。
「……この俺が、今となってはハーレムの中心だもんなぁ。生まれたころには考えられなかったことだ、イケメンだけど」
つくづくこの身体に産んでもらえてありがたいと思ってる。あの三人が面食いじゃないのは最初から分かってたが、それでもこの顔じゃなければ興味を引くこともなかったかもしれない。
「三人共分かってるだろうけど、誠意を示す上でちゃんとした説明は必要だよな。遊びで囲ってるんじゃないんだし」
IS学園に編入しておよそ七ヶ月。織斑千冬、篠ノ之束、山田真耶の三人と出会って、恋をした。それはそれぞれ両想いで、心を通わせてもいる。だが、それはあくまでも恋人としてだ。本当の目的のための前段階でしかない。
「自分勝手で最低な行動だって理解してるけど、まさか三人も、それもよりによってあの三人が候補に上がるとはまったくの想定外だしなぁ。だからって立ち止まる気はさらさらないけどな」
俺は首に付けた赤いチョーカーを一撫でする。金属ともプラスチックともつかない不思議な感触のするそれは、俺のIS『アンソレイエ』の待機形態だ。
「首を落とさない限り取り外せないってな。覚悟決めろ、今更怖がるな」
今夜は俺たちの関係において大事な節目になりそうだと心の中で呟きながら、リビングに出る。
それから三人に秘匿回線でメッセージを送った。
『三人共、俺の部屋に来てくれ。大事な話が――』
「――来たよっ!」
「――来たぞっ!」
「うおっ!」
バタンッと勢いよくドアが開き、浴衣姿の千冬と束が入り込んで来た。電子ロックがかかっていたはずだが、束が解除したらしい。
それにしても早い。まだ全部言い終わってないというに。さては忍び込む心算だったな。かく言う俺は来るまでしばらくあるだろうと思っていたため、まだ上は裸のままだ。
そんな俺の格好を見て何を思ったか、束はたちまち頬を赤らめ、もじもじしながら言った。
「そ、そんな、れっくん! 今夜が初夜だなんて聞いてないよ! しかも三人同時なんて……で、でも、束さんはいつでもバッチコイ、だよ……?」
何を言いだすんだこいつは……。ていうかノックもなしに部屋に上がり込んどいてそれか。
束は頬に手を当ててイヤンイヤンと身体を左右に激しく振る。連動して揺れる二つの母性が着崩れした浴衣からこぼれそうに谷間を覗かせた。って下着はどうした!
俺が咄嗟に視線を逸らすと、今度は千冬が口を開いた。
「いきなりハードだぞ、レヴァン……。どうしてもと言うなら、私もやぶさかではないが……」
お前もか!
こいつらは二人揃って我を忘れてるのか? と言ってもまったくの想定外ってわけでもない。予想はしてた、そろそろタガが外れてくる頃だろうと。
「お前らなぁ――」
と俺が何か言うより早く、千冬が迫って来る。その眼は強い決意を宿していた。
「――それはさておき、レヴァン」
「……どうした、千冬」
普段以上に毅然とした風な千冬に、俺も姿勢を正して返す。俺とあまり変わらない高さにある黒い眼を見据える。吸い込まれそうなまっすぐな視線は、いつもより数段綺麗だった。
そのまま数秒が経過し、千冬は目を瞑って一息つくと俺のうなじに右手を添えて、一気に引っ張った。
唇に温かいものが触れる。強引に押し付けられた千冬の唇が小刻みに震える。とても拙いキス。腰に腕を回せば舌が割って入ってきて、必死に俺を求めてくる。
「ん、ぅあっ……んぅ」
こっちも舌を絡ませてやれば、千冬は小さく声を洩らした。ゆっくり、ゆっくりと解きほぐしていくと、無駄な力が抜けて本来の柔らかい感触に戻ってきた。
ひとしきり互いの口でのコミュニケーションを堪能して、唇を離す。千冬は頬を上気させ、まぶたはとろんとしていたが、力を称えたその瞳は先ほどと微塵も変わらなかった。
優しく、しかし確固たる意識を乗せて千冬は囁いた。
「……レヴァン、私はもう躊躇わない。何かとしての私ではなく、“私”という全存在でもって、お前に愛をぶつけていく。だから覚悟しておけ」
「千冬……」
どうやら千冬も、今日を通して成長を重ねたらしい。その姿に迷いは見られず、自分の中に見つけた新しい自分をしっかり受け入れたようだった。
俺はそんな千冬の乾ききっていない艶を含む髪に指を通しながら、大きく頷いた。
「ああ。これからもよろしくな。愛してる」
そして再び唇付けして、続きをしようとしたところに蚊帳の外だった束が飛び込んできた。
「ちょっと、それ以上はダメェーッ! ちーちゃんも調子乗りすぎだよ! 先発は特別に譲ってあげたんだから、次は束さんの番!」
「うっ。すまん、つい……」
「もうっ、これでも束さんはマウス・トゥ・マウスは初めてなんだからね! 配慮してよ!」
束の言葉に、今更ながらに実感する。確かに束とは夏期休暇にフランスに帰ったとき、頬にしただけだ。つまり束はファースト・キスをまだ済ませていない。
「そう言われてみると、何だかんだで束とはしたことなかったな……って、おい!」
俺が言うと、束は千冬をひっぺがして俺の身体にしがみ付く。服を着ていない上半身にすりすりと柔らかい頬を擦り付けてきた。乱れた浴衣から大きく露出した胸が俺のみぞおち辺りを圧迫する。
千冬以上のボリュームのそれが肌と肌で触れ合い、俺の“男”を刺激してくる。図らずもその感触に、息子が多大に反応してしまった。
「うわぁ、れっくんのすごい立派……。布三枚越しでもこんなにはっきり分かるよ」
「ちょ、いい加減に……って三枚!? 束お前、下着は!?」
「テヘッ♪」
「テヘッじゃねーよ! そ、それに何でいきなり“起つ”んだ……?」
『アンソレイエ』にはISの体内補助機能を応用した性的生理現象(お察しください)を抑制できる機能が搭載されていて、普段は不用意に息子がはしゃぎだして恥をかかないようにしているのだが……束の前には無意味らしい。
「やーん、それはきっと束さんのナイスバデーがなせる技だよ」
束はニマニマ笑いながら豊かな肢体を擦りつけて、自らのシルエットを正確に伝えてくる。こいつ、やっぱり裸の上にそのまま浴衣だけ羽織ってるのか……。く、柔らかすぎて拒絶できない。もう少しこのままでいたいという欲望が湧いてくる。
そんな俺を面白そうに見上げながら、上目遣いで束はおねだりを始めた。
「れっくぅん、ちゅーしよ? ねぇちゅーしよ? 束さんのファースト・キス貰ってー」
「うっ……」
可愛い、そして妖艶だ。
繰り返されるアクションに浴衣を留めるたった一本の紐はいつ解けてもおかしくない。抱き締めてキスに応じればそれは回避されるが、束の肌への興味を捨てきれないのもまた事実……。
すると痺れを切らした千冬が束の頭を小突いた。
「さっさと済ませろ、エロウサギ! レヴァンも、私のときは無反応で束には反応するとはどういうことだ?」
「いや、これは多分束が工作を――」
「――そんなことより早くちゅーしよ、れっくん!」
たじたじになる俺を見て満足したのか、背中に回されていた両手が俺の頬を包む。
「今日はいつも以上に二人に嫉妬してるからねー、軽いキスなんかじゃ満足しないよ?」
「分かってんよ」
「フフ、大好き」
そして束の両腕が肩を抜けて俺の首に回される。俺も意を決して束を抱き締めた。互いの唇が触れ合う。
束を身体いっぱいに感じながら、束も同じように俺を(特に息子を)感じているのだと考えて、柄にもなく恥ずかしくなった。
千冬のときとは違い、今度は俺から舌を差し込む。束のそれに触れると、ぴくっと震えて奥に引っ込んだ。自信満々に求めてきたものの、内心は不安だったらしい。ホント、可愛いやつめ。 俺は誘うように舌を撫でていく。少しずつ奥へ。目を開くと、束が不安気な視線で俺を見つめていた。心なしか、始めより腕の力も弱くなっているように感じる。
俺は束を抱く腕に力を込め、それから重力に任せて唾液を束に送り込んだ。
「んぁっ……!」
驚いて大きく見開くと、束は次第に目を潤ませて探るように舌を絡ませてきた。
洩れる吐息、昂ぶる鼓動。舌を交え唾液を交換しながら、俺たちは数分もの間愛し合った。
「ぷはっ」
触れ合っていた唇を離す。ふらつく束を抱き止めて顔を見てみれば、ファースト・キスを終えてうっとりした表情を浮かべていた。肩からずり落ちかけている浴衣と湿った髪も相まって、妖艶さが天元突破している。
「エヘヘ、これが束さんのファースト・キス……濃厚すぎて濡れちゃったよ」
「馬鹿言うなよ……」
「冗談じゃなくて、本気で身体の準備できちゃったんだよ。後はれっくんに注いでもらうだけ、みたいな?」
そう言って束は内股でもじもじする。どうやら本当にスイッチが入ってしまったらしい。おい、どーすんだよコレ?
「レヴァン、実はその……私も……」
「ち、千冬……」
マジか……。俺と束の超ディープなキスを見て、千冬までもが本能に犯されてしまったらしい。俺、貞操の危機。
「責任とってよ、れっくん」
「レヴァン……」
もの欲しそうな目で見つめてくる二人。絡み付くことで両腕を拘束される。服を着損ねた上半身に頬擦りしてくる。全力で抵抗できないのは男として仕方がないが、理性の堤防に穴を開けられないように必死に耐える。
「二人共、まずトイレで頭と身体を冷ましてきて欲しい……!」
「この期に及んで自慰で済ませる気なのかな? 男なら覚悟決めてよ、れっくん」
「据え膳食わぬは男の恥だぞ、レヴァン。それに言ったはずだぞ、全力で当たっていくと……」
「くっ」
ヤバい、こいつら本気だ。いつから二人はこんな肉食系になったんだ? どこで間違えたのか……。
二人の手が腹を伝い、俺のデリケートな部分へ迫ってくる。繊細で日に当たらないせいで真っ白な束の右手、所々マメがあり武人を感じさせる千冬の左手。
この先の行為への期待もあるし性欲だって人並み以上にあるつもりだが、それを享受するわけにはいかない。ここで受け入れてしまえば、今までのことがすべて無意味になる。何のために三人を保留したまま囲ってるのか分からなくなる。
束と千冬の指がハーフパンツに差し込まれていく。ダメなのに、受け入れればすべて不意になってしまうのに、恋心と性欲が抵抗力を削いでいく。
「何をやってるんですかぁぁぁあ!」
しかし先端に触れるか触れないかというところで、束のものらしきスリッパが挟まって開いたままだったドアから、俺にとっての救世主が現れたのだった。
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