泥酔女子大生に交代で性的暴行、放置し死なせる/水原

20代男2人を逮捕
死因にナゾ、薬物使用の可能性も

 泥酔した20代の女子学生をモーテルに連れ込み、性的暴行を加えたとして、京畿道水原南部警察署は5日、A容疑者(27)とB容疑者(23)の2人を逮捕した、と発表した。被害者の女性は7時間以上にわたってモーテルの部屋に放置され、意識不明の状態で病院に運ばれたが、1週間後に死亡した。

 A容疑者らは先月28日午前4時35分ごろ、体を支えられないほど泥酔した大学2年の女子学生(21)を介抱し、水原市内のモーテルに入った後、交互に性的暴行を加えた疑いが持たれている。

 警察によると、A容疑者は後輩のB容疑者に女子学生を紹介する「紹介ティン」(第三者の紹介で、初対面のカップルがデートをする)を持ち掛け、午前2時30分ごろに飲み屋に集まり、3人で焼酎6本と生ビール2リットルを飲んだ。女子学生は夏休みを利用し、美容専門学校の授業料を稼ぐ目的で、A容疑者が厨房の手伝いをしている水原市内のビアホールで今年7月12日から夜間のアルバイトをしていた。

 モーテルに連れ込んだ女子学生に対し、B容疑者がまず性的暴行を加え、午前5時33分ごろにモーテルを出た。外で待機していたA容疑者は、B容疑者と一緒に近くのコンビニでカップラーメンを食べた後、B容疑者をタクシーに乗せ帰宅させた。そして6時16分ごろ、A容疑者がモーテルに入って女子学生に性的暴行を加え、7時ごろに女子学生だけを部屋に残しモーテルを出た。

 A容疑者はその後、女子学生が帰ったかどうか確認するため、午後2時40分ごろにモーテルへ行ったところ、女子学生が昏睡(こんすい)状態で倒れているのを発見し、119番に通報した。監視カメラには、119番に通報したA容疑者が女子学生を介抱して部屋を出る場面も映っていた。女子学生は近くの病院に搬送されたが、脳死状態に陥り、今月4日午後6時30分ごろ死亡した。

 A容疑者らは犯行当日、警察に検挙された。A容疑者らは「強制的に性的関係を持ったのではなく、モーテルに入ってからも歓談した」として、容疑を一部否認しているという。

 警察と病院の関係者は「被害者は病院に搬送されたときから呼吸しておらず、脈拍もなかった。心肺蘇生法を施すなどの応急措置を行ったが、意識を取り戻さなかった。外傷は特になかった」と説明した。

 警察は5日、女子学生の正確な死因を解明するため、国立科学捜査研究院に解剖を依頼し「物理的な衝撃などの兆候はなく、窒息など呼吸器系統にも異常は見られなかった」という中間報告を受けた。警察によると、女子学生が倒れていたモーテルの部屋には、食べ物を摂取したり、嘔吐(おうと)したりした痕跡は見つからなかったという。

 このため、一部では薬物を使用したのではないかという疑惑も浮上したが、警察は現在のところ、死因を断定するのは困難だ、と話した。警察は、女子学生が病院で治療を受けた際に採取した血液や尿のサンプルを国立科学捜査研究院に送り、鑑定を依頼するとともに、最終的な解剖の結果を待っている状況だ。

水原= 権祥銀(クォン・サンウン)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
関連ニュース