フランス:原発で水蒸気漏れ…作業員2人やけど
毎日新聞 2012年09月06日 00時56分(最終更新 09月06日 10時59分)
【パリ宮川裕章】フランス東部のフッセンハイム原発で5日午後3時(日本時間同日午後10時)ごろ、廃液処理施設から水蒸気が漏れる事故があり、作業員2人が軽いやけどを負った。施設は原子炉から離れており、運営主体のフランス電力は約4時間半後に事故収束を宣言。仏原子力安全機関は「環境への影響はなかった」と声明を出した。
フランス電力によると、通常の清掃作業で廃液処理施設のタンク内に過酸化水素水を注入したところ、化学反応で温度が上昇。水蒸気を放出し、火災報知機が作動したという。
詳しい事故原因は不明で、同社などで調査している。事故当時、現場近くには作業員10人がおり、指に過酸化水素水が付着した2人が軽度のやけどを負った。他の8人にけがはなかった。
フッセンハイム原発は77年に運転を開始した仏国内最古の原発で、老朽化している。オランド大統領は任期中の閉鎖を公約している。今年4月にも機械室の冷却装置から出火する火災があった。