インドパパ、瀕死の危機! タイでカブトガニを食べてみた
日本では4000匹しかいないと言われるカブトガニ。超貴重で、博物館までできて保護しているカブトガニ。貴重な生物ですが、タイでは食べ物として昔から食べられています。天然記念物指定されている、そんな貴重なカブトガニが食えるなんて…珍しいものが大好きなインドパパ、喜んで行って来ました!!
事の始まりは数年前。バンコクの街中、ラチャダピセーク通りの海鮮料理屋で水槽の中にカブトガニが入っているのを偶然発見したのです。残念ながらその時は食べなかったのですが…今回、インドパパの滞在中に親友が来るというので「じゃあ食べてみようよ」という話になり、改めて探してみました。
数年前にたまたま見つけたカブトガニ。いざ探そうと思うと、なかなか見つかりません。カブトガニ、日本で食べようとする人はいないと思いますが、タイでもあまり人気の食材ではないようです。
Webで情報を探そうにもWebに乗っている情報は10年前のものだったりして、あまりにも古すぎ、さっぱり役に立ちません。Webに載っていた場所に行ってみると…海鮮レストランだったはずの場所には大きなビルが建っていました。
困り果てた僕たち。Webで調べたメンダータレーという言葉を頼りに探し歩きます。
とは言うものの、どうやって探したらいいものか?
アテもないので、タクシーに乗り込んで全員で
「めんだ~たれ~」
と合唱してみます。タクシーの運転手にしてみれば、街中で外人を拾ったと思いきや、いきなり全員が「カブトガニ!!」と叫ぶなんとも奇妙なシチュエーション。運転手は最初びっくりし、そして苦笑しつつも、どうやら場所を知っている様子。何も言わずに走りはじめました。
ルンピニ公園の廻りにあるかもと言うので走ってみます。海鮮レストランはあったものの、残念ながらカブトガニは居ませんでした。
「カブトガニ? パタヤとか、海の方に行かないとないよ! バンコクではダメだな!」
と言われつつ、諦めきれないインドパパ一行。改めて別のタクシーに乗り込み、もう一回探します。タクシーに乗り込んで全員でもう一回、
「めんだ~たれ~」
と合唱。運転手はシーロムの方にあるかもと言いつつ、車を走らせます。そして着いたのは国際的にも名高い歓楽街パッポンの前。どう考えてもこんな所にはないと思うのだけど…。止まったタクシーに一人の男が近づいてきたので、窓を開けて聞いてみます。
「お前たち、どこに行きたいんだ」
「めんだ~たれ~」とさらに合唱
その男は、どう見てもインチキバーの客引きです。きっと僕たちに女性を斡旋し、高い酒を飲ませようとするつもりだったに違いありません。でも、僕らの答えは決まって一つ。
「めんだ~たれ~」
きっと、彼の長いポン引き人生の中でも客から「カブトガニが欲しい!」と言われたことはこれが初めてでしょう。結局、シーロム周辺ではカブトガニが見つからず…数年前にカブトガニを発見した場所に行ってみます。残念ながらそのレストランは既になくなっていて、別の建物に変わっていました。
結局その夜はカブトガニが見つからず、諦めたのですが…
次の日のこと。
街を歩いていたらカブトガニを発見!!! メニューにも載っています
やったーー!! 大喜びのインドパパ。早速、友人に連絡して次の夜に食べることになりました。
次の夜、レストランに行くと、既にカブトガニはスタンバイ状態。正直、気味が悪い…ホントにこんなの食うのかな?
早速生きたまま、テーブルの上に持ってきてもらいます。
これから食われるカブトガニ。ツヤツヤと光っていて、白い箱の中をゴソゴソ動き回っています。甲羅には細い血管のような模様が入っていて、なんとも気味が悪いです。Webの情報によると、カブトガニは3億年前、中生代から伝わる三葉虫の子孫なのだとか…そうか、俺たち今、三葉虫を食おうとしているのか!! 異様な形に腰が引けたものの、そう聞いてがぜんやる気が湧いてきます。
ひっくり返して、アップで撮ってみました。足の真ん中に口らしきものが見えます。エイリアンが目の前に出てきたかのようです。エイリアンをデザインしたH.R.ギーガーはきっとカブトガニを見てイメージを膨らませたに違いありません。
iPadで「今世紀中に絶滅の恐れ!」というHPを表示して撮影。カブトガニは海水と淡水が交じる汽水域に住んでいて、護岸工事などで汽水域が少なくなった日本にはほとんどいないのだとか。でも、汽水域が豊富にあるタイではこうやって食べられちゃうほどいっぱい生息している模様。そうなんです。タイでは普通に食べられているのです。
ひとしきり楽しんだ後に、丸焼きにしてもらいました。薄緑色だった甲羅は赤黒くなっています。そして、頭の部分を開けると…中には卵がぎっしり!! 3000個はあろうかと言う、ものすごい数の卵です。僕たちが頭だと思っていた所は卵の格納庫でした。まるで戦闘機のコクピットみたいです。
そして食べてみると…うーーん。味は大して美味しいものではありません。まずくはありませんが、たいして美味しいわけではありません。卵は舌の上で潰すとむにゅっと潰れ、卵特有のプチプチ感はありません。
だいぶ食べたところで…エラの部分を食おうと思いました。
「ねえ、このエラは食べられるの?」と店員に聞くと、
「頭がグルグルになるよ!」との答え。
ほんと!?と思ってちょっと食べてみると、舌がピリピリと痺れます。これはマズイんじゃないかなぁ…と思い、エラにはちょっとした手を付けず、卵を全部食べて終わりにしました。
レストランから出て10分後。なんだか変な感じがします。
体が痒く、ジンマシンが出てきました。息をするのが苦しくなり、喉がヒューヒューと音を立てます。
まずい!! あたった!!
カブトガニにはフグにも含まれているテトロドトキシンという猛毒が含まれているのでした。先程のピリピリと痺れるエラの部分には特に多く含まれ、全部食べると危ないのだとか。それを知っていた僕たちはエラにはほとんど手を付けず、玉子だけ食べたのですが…卵はタイでサラダなどにして普通に食べられているから大丈夫なはずです。
ちなみにテトロドトキシン。ヒトの経口摂取による致死量は1から2mgで、経口摂取では青酸カリの850倍程度の毒性を持つのだとか。青酸カリの850倍!! 大変な猛毒です。
急いでホテルの部屋に帰って、抗アレルギー薬を飲みます。気管支拡張薬も張ります。テトロドトキシンには効き目がないかもしれませんが薬を飲みまくります。でも、症状はひどくなるばかり。頭は朦朧とするし、体中が痒くなるし。扁桃腺まで腫れてきました。
ああ、ボクこのまま死ぬのかな…ベッドに寝っ転がって思います。
変なもの探しまわって、カブトガニにあたって死ぬのかな…………
もうDANCE OF SHIVAもできないし、ティラキタも終わりだな。
そんな思いが頭をよぎります。そしていつの間にか意識がなくなり、次の朝。
自分の顔を見てみると、まるでゾンビのよう。まぶたは腫れ上がり、目があきません。顔中が充血し、まだらになっています。扁桃腺が腫れ上がり、だらんと伸びて気道に入り、起きているだけで嘔吐症状が出ます。起きているとゲロしそうになるので一日中寝ていました。結局、腫れは夜にはひいて普通に戻りましたが…
カブトガニ。これは危ない食べ物です。なんでタイで食用になっているのか謎です。
正直、生命に危険があります。
危険な食べ物です。
危うく、カブトガニではなく、僕が絶滅寸前になりそうになりました。
その後、ティラキタ買い付け班の一人が
「調べたら、この季節のカブトガニの卵にも毒があるって書いてありましたよ」とのこと。
知ってるんだったら先に言ってくれよ!!!
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わっはははつは‼
愉快♪ゆかい♪
人の不幸ってたのしいなぁー◆
食べちゃったんだからしょうがないよね。
でも・・・・・もしかすると・・・・・
今年の夏あたり
インドパパの体内でカブトガニが孵化して
耳や鼻の穴から
ベビーガニが何万匹も出てくるかもしれませんよΘ◆
お尻から出てきたら大変だぁー☆☆
ひえ〜!インドパパさん大変な事になってたんですね〜!
本当に死ななくって良かった。
ゲテもの食いで昔の人は沢山命を落とした事でしょう。
しかし良くぞ帰還しましたね。
でも結構頑丈なんですね!
インド仕込みですか?
けど、ほんと良かった良かった。
シマモトさん
コメント、ありがとうございます。
いやーー、たしかに死ぬ寸前でした。危なかったです!
インド仕込みではないと思います…インドでは下痢ばかりしていますもの(笑
レデイががんさん
コメント、ありがとうございます
カブトガニが孵化するのは勘弁してください。想像していたらだんだんとホラーな気分になって来ました!