JICA中国代表、対中ODAの今後を語る 「トキ保護が両国の絆に」
政府開発援助(ODA)の一環として中国を30年間にわたり支援し、両国の信頼関係の維持・発展に貢献してきた国際協力機構(JICA)。人民網日本語版はこのほど、JICA中国事務所の中川聞夫(なかがわ・きくお)所長を中日国交正常化40周年記念のインタビュー番組に招き、JICAをはじめとする対中ODAの歩みや現状、今後の見通しを聞いた。
▽円借款は07年に新規供与終了 今は技術面から支援「トキの住める環境づくり」
-----円借款は07年に新規供与を終了
「かつては円借款の供与も行っていたが、中国の経済発展に伴い、北京五輪の前年2007年に、両国政府間で合意をして新規共用が終了している」
現在JICAが中国で展開している事業は、大きく分けて技術協力とボランティアの2つ。専門家の派遣や研修事業など技術協力が、環境保護や衛生、法律制度の整備などの分野で続けられている。青年協力隊をはじめとするボランティアの派遣は、現在は約50人が中国の中西部の地域を中心に活動しており、主な分野は日本語教育やリハビリという。
-----トキ保護が両国の絆に トキが住める環境づくりに取り組む
現在進んでいるプロジェクトの中で特徴的なものとして、トキの保護に関するプロジェクトが挙げられる。上海万博日本館のテーマともなり、「日本文化の深い構成要素」であるトキ。「残念ながら日本のトキは30年前に絶命した」。しかし「その後中国からトキが贈られ、現在は日本にも数百羽が生息している」といい、両国をつなぐ絆ともなっている。
トキの保護と合わせ、トキが住める環境づくりにも力を入れている。陝西省を中心に、日本から環境保護の専門家や鳥類の専門家などが入り、トキ保護センターを管理。このほか、農薬や化学肥料などの使用を減らしトキの餌場を守る方法や、トキの保護に携わる農業従事者の収入増につながる有機農業の支援など、周辺の環境整備でも技術協力を行っているという。
-----中国のごみ問題解消に日本のノウハウを活用
中国の都市で極めて深刻な問題となっているゴミ問題も重点の一つだ。「どのようなごみがどこから出されて、どのように処理されていて、何が問題になっているのか、という調査から始めて、より効率的で効果的なごみ処理、さらにはそのごみを資源として再利用していく、というプロジェクトも展開している」。(編集YT)
「人民網日本語版」2012年8月29日