自殺防止:「樹海ロケ認めず」明文化 県が対策指針 /山梨
毎日新聞 2012年09月05日 地方版
県は4日、自殺防止対策を推進するためのガイドライン「県自殺防止対策行動指針」をまとめた。青木ケ原樹海(県有林)での映画やテレビ番組の撮影については、自殺を助長する恐れがあるとして認めないことを初めて明文化した。
県障害福祉課によると、県の人口当たりの自殺者数(発見地ベース)は5年連続で全国ワーストで、昨年は312人だった。
指針は、自殺防止対策を進めるための共通認識や、各機関と県民それぞれの役割などで構成。防止対策の柱の一つに青木ケ原樹海を取り上げ、これまでも認めていなかった映画やテレビの撮影地としての使用を「認めないなど『自殺の名所』というイメージを払拭(ふっしょく)していくことが肝要」と記した。
10日に甲府市で開かれる自殺予防推進大会などを通じて指針周知を図る。同課は「自殺防止を進めるには県民が一丸となり取り組まなければならない」と話している。【水脇友輔】