2012.9.5 05:03

WBC、監督選び落合氏が軸「勝てる人」

 日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(阪神)は4日、来年3月の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への不参加決議を撤回し、出場することを決めたと発表した。日本代表独自のスポンサー権は日本側に帰属するなど、選手会の要望がおおむね実現したため。今後は3連覇を目指し、12球団の選手を主体とした「侍ジャパン」の編成や監督人事が焦点になる。

 選手会の参加表明を受け、加藤良三コミッショナー(70)は、「選手会の同意を得て、最高のチームで参加できる態勢が整った」と歓迎した。今後は12球団から一任された日本代表監督の人選が焦点になる。現状では難航しているが、「なりたい人がたくさんいる状況じゃない。勝つためにという視点も大事。その均衡点で選考を進めるしかない」と、最優先で取り組む考えだ。

 加藤氏はかねてから「日本人メジャーリーガーをまとめ上げられ、直情型ではなく理詰め、そしてもちろん勝てる人」を条件に挙げる。有力候補は中日前監督の落合博満氏(58)。WBC日本ラウンドを主催する読売新聞グループ本社の渡辺恒雄代表取締役会長・主筆(86)=巨人球団会長=も「落合くんしかいない」と後押しする。

 だが、落合氏ら監督経験者からは現場を離れていることなどを理由に固辞される可能性も高い。その場合には、過去2大会と同様に現役監督に人材を求めることになりそうだ。ソフトバンク・秋山幸二監督(50)は昨年の日本一監督で、今年3月の東日本大震災復興支援試合、台湾戦で侍ジャパンを指揮した経験がある。

(紙面から)