再生の原風景 渡良瀬
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【社会】震災で沈下 2cm以上1210平方km 埼玉平野部2012年9月3日 11時15分 埼玉県が昨年九月〜今年一月に行った二〇一一年度の地盤変動調査で、県内平野部で二センチ以上地盤沈下した面積が、約千二百十平方キロメートルに及んだことが分かった。前年度は二平方キロメートルだったが、東日本大震災の影響で一気に広がった。県は「今のところ、日常生活への影響はないが、これだけ広範囲の地殻変動は過去に例がなく、将来的な影響は分からない」としている。 調査は、工業用水のくみ上げなどによる地盤沈下の状況を把握するため、JR八高線以東の平野部で毎年度行っている。一一年度は、さいたま市など五十七市町の五百七十五地点を調べた。 一一年度の地盤沈下の深さと面積は、二〜四センチが約八百八十四平方キロメートルを占め、四〜六センチが約三百十九平方キロメートル、六センチ以上が約七平方キロメートル。最大の沈下は加須市北平野地区の一二・五センチだった。 二センチ以上の沈下は〇九年度、〇八年度ともにゼロで、〇七年度は約四平方キロメートル。〇七〜一〇年度の最大沈下は二・七センチ〜一・一センチだった。 県によると、震災で太平洋沖合の海底が隆起したのに対し、陸側は引っ張られて沈降。約三〇キロメートルの深さにある地殻全体が沈み込んだ結果、広範囲の地盤沈下を引き起こしたとみられる。一一年度の地盤沈下状況図では、等高線を描くように震源地(東北地方の太平洋沖)に近い場所ほど沈み方が大きくなっていることが分かる。 県内では、久喜市南栗橋地区などで液状化現象が起き、住宅が全半壊する被害も出た。県によると、一一年度の調査で判明した地盤沈下は、地表面の液状化との関連性は薄いとみられる。地殻全体とともに河川なども沈んだため、浸水などの影響もないという。 (前田朋子・東京新聞) PR情報
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