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国旗奪取事件“容疑者は男女4人”
8月31日 19時3分

国旗奪取事件“容疑者は男女4人”
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中国駐在の丹羽大使の乗った公用車に付けられていた日本の国旗が奪われた事件で、中国の警察が特定した容疑者は、4人の男女だったことが分かりました。
中国政府は、公用車が受けた被害の程度や世論の動向を見極めて、容疑者に対する最終的な処分を決めるものとみられます。

この事件は、今月27日、北京市内で丹羽宇一郎大使の乗った公用車が2台の乗用車に走行を妨げられたあと、無理やり停止させられ、車から降りてきた男に日本の国旗を奪われたものです。
中国外務省は、30日夜、北京の日本大使館に対して、「警察当局が容疑者全員を割り出し、現在、捜査を進めているところだ」と通報しました。
関係者によりますと、特定された容疑者は2台の乗用車に乗っていた中国人の男3人と中国人の女1人の合わせて4人だということです。
このうち丹羽大使の公用車に対して、およそ3キロにわたり執ように妨害行為を行ったドイツメーカーの白い高級車には日本の国旗を奪った容疑者を含む男2人が、また白い車と共に進路を妨げたドイツメーカーのシルバーの高級車には男1人、女1人が乗っていたということです。
警察は現在、4人の容疑者を逮捕せずに取り調べており、それぞれの役割や公用車が受けた被害の程度などについて調べています。
そのうえで中国政府は、世論の動向も見極めたうえで容疑者に対する最終的な処分を決めるものとみられ、刑事責任を問うのではなく、最長で15日間、拘留したり、最高で1000人民元(日本円にしておよそ1万2000円)の罰金を科す行政処分で決着させるのではないかという見方も出ています。
中国のインターネット上には、容疑者が特定されたことについて、「英雄を逮捕してはならない」とか、「愛国的な行動は無罪だ」などと厳しい処罰を科すことに批判的な書き込みが広がっているだけに、中国政府は慎重に判断していくものとみられます。

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