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長野市のゴルフ場で、客の現金やカードなどが盗まれた貴重品用ロッカー。写真中央の奥まった部分にある数字キーで、使用するボックスの暗証番号を入れる |
上田市、長野市など県内や隣県のゴルフ場で、現金やキャッシュカードなどが盗まれるロッカー荒らしが相次いでいる。被害に遭ったのはいずれも4桁の暗証番号を利用客が設定するタイプで、盗まれたカードで預貯金を引き出された被害者も多い。相次ぐ事件を受け、ゴルフ場側では防犯カメラの設置や、より厳重な防犯機能のある設備に変更を検討する動きも出ている。
2日に長野市篠ノ井有旅のゴルフ場「川中嶋カントリークラブ」で起きた事件。長野南署は3日までに現金約36万円、財布や時計など数十点計約50万円相当、さらにカードを使ってコンビニエンスストアの現金自動預払機(ATM)で100万円以上が引き出される被害を確認した。
県内や隣県では6月以降、上田市や新潟、群馬県内の少なくとも4カ所のゴルフ場で同様の被害が出ている。県警捜査3課によると、県内で被害に遭ったロッカーはともに無理やり開けた形跡はなかった。現場に防犯カメラがなく、常に従業員がいて不審者を監視できる場所でない点も共通している。
犯人は利用客が設定した暗証番号を何らかの方法で把握したとみられるが、具体的な手法は不明。捜査関係者によると、暗証番号を打ち込む数字キーの部分を、どこかに超小型カメラを仕掛けて映したり、利用客に気付かれないようにどこかからキー操作を見たりする―といった方法が考えられるという。
同タイプのロッカーを製造するメーカー(横浜市)の担当者も、こうした可能性を指摘。番号の盗み見を防ぐため、施設側に従業員による巡回を勧めている。
さらに長野市の事件では、銀行口座と同じ暗証番号をロッカーに設定したため、盗まれたカードで口座から現金を引き出された被害者も。捜査関係者は「盗んだ免許証などから生年月日を知り、金融口座の暗証番号を推測した可能性もある」とも指摘する。
相次ぐ被害に、同じタイプのロッカーを置くゴルフ場は防犯対策を強めている。上水内郡信濃町の「信濃ゴルフ倶楽部」は、9月中にロッカーを監視する防犯カメラを設置する予定。茅野市の「フォレストカントリークラブ三井の森」は、ロッカーの暗証番号について「金融機関届出の番号と異なる番号を」と勧めるテープを張り出した。
また、東信地方のゴルフ場支配人は「より安全性の高い設備に変えることを検討中」と説明。客からは暗証番号式ロッカーを使うことに不安の声も聞かれるといい、貴重品袋に入れてフロントで預かる方法も併用している。