日本オリンピック委員会(JOC)は3日、国際オリンピック委員会(IOC)選手委員の選挙で、陸上男子ハンマー投げの室伏広治(37)=ミズノ=が選挙違反に問われ当選を無効とされた問題について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議申し立てをする方針を明らかにした。
どこまでも潔白を信じるつもりだ。この日東京都内で記者会見したJOCの野上義二理事は「われわれとしては正しい認識でやってきた。やましいことはない」と断言。IOCから問題視された、室伏が掲載されたアンチドーピングのポスター掲示については「選挙とはまったく関係ない。心外だ」と言い切り、携帯電話クリーナーの配布についても「選挙のためには渡していない」と説明した。
当初、室伏自身は「(提訴などの)大きなことになるとは思えない」と話していたが、JOCサイドは「室伏選手とJOCの異議申し立て」と同意の上であることを強調。一方で「選挙だけにプレッシャーもあり、その意味で室伏さんにもいやな思いをさせた」と配慮も見せた。 (川村庸介)
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