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魚市場、サンマに沸く 女川・気仙沼で初水揚げ

冷気が立ち込める中、トラックに積み込まれるサンマ=3日午前6時20分ごろ、女川町の女川魚市場

初水揚げのサンマに活気づく気仙沼市魚市場=3日午前7時40分

◎女川/1日最大400トン目標

 国内有数のサンマ水揚げ基地となっている宮城県女川町の女川魚市場で3日、今季初めてサンマが水揚げされた。東日本大震災で被災した冷蔵庫などの施設も少しずつ復旧し、ことしは昨年の倍の1日最大400トンの受け入れを目指す。
 午前6時すぎ、北海道根室市の「第8若潮丸」(199トン)が北海道沖で捕った55トンを水揚げした。氷詰めされていたサンマは白い冷気を上げながら、次々とトラックに積み込まれた。
 若潮丸は震災時、気仙沼港で被災し、建造し直した。滝沢輝夫漁労長(71)は「大変なのは女川も同じ。漁場からは遠いが、水揚げして活気づけたかった」と話した。
 入札では1キロ当たり210〜260円で取引された。魚市場の加藤実専務は「ご祝儀相場とは言えないが、まずまずの値段。これからに期待したい」と述べた。

◎気仙/震災前の8割視野

 気仙沼市の魚市場にも3日、例年より10日ほど遅く、サンマが初水揚げされ、ようやくお目見えした「秋の味覚」に活気づいた。
 水揚げしたのは、富山県魚津市の「第1恵比寿丸」(199トン)。午前7時半ごろに入港し、北海道根室沖で捕れた約48トンをタンクに移した。
 恵比寿丸は被災した船の代替船として建造された。乗組員の多くが気仙沼出身で、8月中旬に気仙沼港を出港していた。船主の松野均さん(63)=富山県黒部市=は「漁場はまだ遠いが、出船を見送ってくれた多くの人の思いに応えたかった。たくさんのサンマを気仙沼に水揚げし、復興を後押ししたい」と語った。
 2011年の市魚市場のサンマの水揚げは、震災の影響で、10年の2割程度の5633トンにとどまった。気仙沼漁協(気仙沼市)の村田次男専務は「冷凍施設も復活している。何とかして震災前の8割程度にまで戻したい」と話した。


2012年09月04日火曜日


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