宮城でサンマ水揚げ始まる　被災の気仙沼漁港

　東日本大震災で大きな被害があった宮城県気仙沼市の気仙沼漁港でサンマの水揚げが始まり、港が活気づいている。４日朝は北海道沖で捕れたサンマ約９５トンが魚市場で入札にかけられた。

　水揚げしたのは、乗組員１７人の半数以上が震災で自宅を失うなどの被害を受けた同県石巻市船籍の第１栄久丸（１９８トン）。午前６時からクレーンで銀色のサンマを引き上げ、次々と陸に運んだ。浅野新二漁労長（６３）は「サンマは水産業の復興には欠かせない。水揚げが復興につながる」と意気込んだ。

　この日の落札額は１キロ当たり１５６〜２５６円。漁協関係者も「まずまずの値段」とひと安心の様子だった。