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【松井秀喜特集】

「素晴らしい年」へ準備 メジャー10年目 松井選手

2012年の目標を色紙に記した松井秀喜選手=石川県内で

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本紙単独インタビュー

注目の去就 「縁ある所に」

 年末年始を故郷石川県で過ごした大リーガーの松井秀喜選手(37)が六日、故郷での充電を終え、節目のシーズンに備えるため帰京した。帰省中に本紙の独占インタビューに応じ、「メジャーリーグ十年目を素晴らしい年に」と新年の誓いを立てた。(田嶋豊)

 長打力と勝負強さを求められ、昨季メジャー三球団目となるアスレチックスのユニホームに袖を通した松井選手。だが、序盤は調子が上がらず、レギュラーの座ははく奪。試合に出られない日々が続き、打撃の修正にも苦しんだ。

 「調整のしづらさはあったかもしれない。でも、結果が出ていなかったから仕方ない。そういうシーズンもある。ある程度反省して、今年に生かせばいいんじゃないかな」

 ただ、六月に監督が交代した後、徐々に本来の姿を取り戻した。「いかに今の自分を少しでもレベルアップしていくか。それができれば試合に出て、結果も出せるわけだから」。ここ数年のけがではない苦しみを味わっただけに、例年にない落ち着きぶりを感じさせた。

 アスレチックスからフリーエージェント(FA)となり、去就は未定だ。「とにかく話を聞いて、縁があったところに行くだけ。ヤンキースには『行きたい』と思ったけど、それ以降は最初にオファーをもらったところに行った。話を頂いた時点で考える」

 今年で三十八歳となるが、自身にとって「引退」のタイミングとは何なのか−。

 「まだはっきりは決めていない。でも自分がチームの力になれないな、と思えば仕方ないんじゃないかな。いきなり来るかも、先になるかもしれないし。それは分からない」

 実力主義のプロの世界を生き抜き、日米合わせ二十年目の今季。チームが変われば、また信頼を勝ち取るところからのスタートになることは本人も自覚する。「誰だって良い成績を残したいし、良いシーズンにしたい。それは当然であって、そのための良い準備をしていく。それだけだよ」。将来の野球人生をも左右する戦いに、静かに闘志を燃やしていた。

 

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