■ネット分析ができないマスコミの典型
2012年9月1日、中日新聞が『
ネットで何が…「反韓」にひそむ「嫌儲」』とするコラムを掲載し、ネットで失笑を呼んでいる。
image from
Gnsinこのコラムでは「
竹島問題」、「
尖閣諸島問題」について韓国対する風当たりの方が強いという前提に立って論を進めている。
そして今回の騒動では全く関係ない北朝鮮まで持ち出し、「韓国」への叩きが酷いと主張する。
ネットの世界では中国、韓国、北朝鮮は「特ア(特定アジア)」と呼ばれる。反日感情が特に強い国と見なされ、「ネット右翼」などのターゲットになりやすい。
ただ、「たたき」の程度には大きな差がある。中朝に比べ、韓国への風当たりが強い。今回の領土問題でもその傾向がはっきりと表れている。
そして、中国に対する叩きが少ないというのだ。いったい
どこの世界のネットを見ているのだろうか?翻って中国には、不思議なほど怒りの声が少ない。香港の活動家らの尖閣諸島上陸、中国各地の反日デモ、駐中国大使の公用車襲撃など「たたき」の材料には事欠かないが、はるかに冷静だ。
韓国の反応は国家レベルで、しかもマスコミ総動員の燃料供給である。確かに比較すれば韓国への叩きの方が多い。しかし、「
中国へ怒りの声が少ない」などということはありえないのである。
■なぜ「反韓」と「嫌儲」が結びつく?
そして、このコラムの筆者は、韓国叩きの根底に「
嫌儲」があるというのである。
ネット世界で「同調圧力」が強まりやすいテーマの一つに「嫌儲」がある。「けんちょ」あるいは「けんもう」と読むネット用語で、「他人が儲けることを嫌がる」ことだ。屈折した「ひがみ」も見え隠れする。この「嫌儲」と「反韓」が重なり合う部分もある。
長く世界のトップにいた家電の分野で韓国企業に勢いを奪われ、エンターテインメント分野では「韓流」が幅を利かせる。こうした状況が、匿名のネット社会では、健全なライバル関係の構築には作用せず、負の心理を増幅させやすいのだろう。
まず、「嫌儲」を訴える人たちは、アフィの人集めネタに最適の「
韓国ネタ」を嫌う人が多いのである。
そして、『
エンターテインメント分野では「韓流」が幅を利かせる』という言葉も薄っぺらだ。その強引な売り込みに対し、嫌悪感を持つ人間が増えたというだけで、人気があるとかないとかは関係ないのだ。
韓国という国、民族の体質が日本人とあまりに異質すぎて相容れないというだけだ。距離が「近い国」かもしれないが国民性や民族性はあまりに違いすぎる。
全く異質な「
外国人」であるという認識がお互いに薄いというのが、逆に憎悪の根源の一つになっているのが現状だ。
それが韓国人の「甘え」となり日本人の「甘やかし」になったのが戦後の歴史である。ネットだけの問題ではない。
しかし、何が言いたいのかさっぱりわからないコラムである。
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naka773】

中日新聞(CHUNICHI Web)
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