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豪“血清不足し毒グモ捕獲を”
9月3日 22時46分

オーストラリアでは、かまれると命を落とす危険もある毒グモの血清が、ことしは不足する事態に陥り、市民に対して、血清に必要な毒グモの捕獲を求める異例の呼びかけが行われています。

オーストラリアに生息する猛毒を持った「シドニージョウゴグモ」は、全体が黒っぽい、体長4センチほどの毒グモで、かまれると数時間で命を落とす危険もあります。
この毒グモの血清は、クモの毒を使ってつくられていて、これまでは、シドニー近郊にある特定の動物園でクモを育てていましたが、ことしは天候不良のため繁殖せず、十分な血清を準備できませんでした。
地元のメディアによりますと、オーストラリアでは、1980年代に血清が開発されて以来、この毒グモにかまれて死亡した例は報告されていませんが、成人1人分の血清を製造するのに、70匹以上のクモの毒が必要になるということです。
このため、動物園などでは、2日、市民に対して、この毒グモを捕獲して病院などに送り届けるよう異例の呼びかけを行ったもので、担当者は、「ふだん、われわれは、危険な生き物を見つけたら、手を触れないように呼びかけているが、今回は市民の皆さんの力に頼らざるを得ない」と話しています。

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