コスプレ地下鉄ジャック 京都市交通局 利用促進、増収へ企画
アニメの登場人物にふんする「コスプレ」限定の貸し切り列車が2日、京都市営地下鉄東西線の太秦天神川-六地蔵間を1往復した。全国の地下鉄で初という「動く『コスプレ』撮影会」で、手作りの奇抜な衣装に身を包んだ愛好家たちがホームや車内で記念撮影を楽しんだ。
累積赤字の解消に向けて新たな増収策を検討している市交通局と、コスプレによるまちおこしイベントを企画している宮津市の団体「アニメプロジェクトGO-TAN!」(宮崎美帆委員長)が初めて企画。参加者200人のうち、府外が約7割を占めた。
地下鉄にちなみ、アニメ「ポケットモンスター」に登場するキャラクター「サブウェイマスター」などの衣装をまとった参加者たちは、太秦天神川午後1時32分発の貸し切り列車に乗車。折り返し駅の六地蔵でも撮影を楽しみ、再び列車で太秦天神川へ戻った。駅にいた子どもたちから歓声が上がっていた。
市営地下鉄の貸し切り運行は1981年の烏丸線開業以来初で、同局は今回の企画に合わせて貸し切り料金制度を作成。ホームドアがあり安全性が確保できる東西線に限り、片道20万円の料金で貸し切り列車を運行できるようにした。
近年は、重要文化財の京都府庁旧本館も「コスプレ」の撮影会場として人気を集めている。市交通局は「今回を機に婚活イベントなども検討したい。地下鉄を楽しく使ってもらえる契機になれば」としている。
【 2012年09月02日 22時40分 】