2012/4/25
日本語の雑学(2)仮名・漢字 かな学習
雑学日本語/漢字・仮名編
日本語を教えていると、文法や語彙に関する質問以外にもいろいろな質問を受けます。中でも多いのが、仮名や漢字の成り立ちや文字の使い分け、表記と発音の違いなどですが、知っているつもりでも、実際に聞かれてみると、「あれ〜何だったけ?」と地震が持てず、言葉を濁しながら答えることってありませんか?そこで、今回は「日本語の雑学」というテーマで、書いてみたいと思います。
漢字っていくつあるの?
@常用漢字
2010年〜2136字(改訂常用漢字)
それ以前は、1945字。
●常用漢字チェッカー
所定の位置に文章を貼り付けてクリックすると、常用漢字かどうかがわかります。小学生低学年で習うもの、高学年で習うもの、常用漢字、それ以外が色分けされます。
http://elearn.jp/joyo/index.php
●常用漢字一覧
http://homepage3.nifty.com/jgrammar/ja/data/onkun.htm
A漢字の数/諸説
1994年以前→50,000万程度と言われていた
清の時代に作られた『康煕字典』に5万近い漢字所蔵されていた。
1994年以降→85,000以上の漢字
『中華字海』という辞典が発見。8万5千以上の漢字が載っていた。
今では漢字の総数は20万近くあると言われていますが、同じ意味を持つ漢字の異字体を入れた数がそうで、実際に違った意味を持つ漢字の数は15,000程度だと考えられているそうですが、日常生活で使っている漢字は3,000前後ではないかと思います。
B小学生が習う漢字
1年生(80字)、2年生(160字)、3年生(200字)
4年生(200字)、5年生(185字)、6年生(181字)
●小学生の漢字一覧
http://www001.upp.so-net.ne.jp/NYAO/db/kanji/
C漢字検定の漢字数
1級(約6000)大学・一般程度
準1級(約3000)大学・一般程度
2級(約2136)高校・大学・一般程度
準2級(約1940字)高校在学程度
●漢字検定の漢字数とレベル
http://www.kanken.or.jp/teido/index.html
平仮名とカタカナの歴史
定説では漢字をもとに平仮名がつくられ、ほぼ同時期の若干後にカタカナがつくられたということになっていますが、現在ではカタカナが若干先につくられたと考えられています。平仮名とカタカナのいろいろな説や歴史的事実を羅列してみます。

[平仮名]
1.西暦900年頃(約1100年前)に万葉仮名をもとにつくられた。
2.漢字の草書体からつくられた。
3.“平仮名”という呼び名が登場するのは実は16世紀以降。
それ以前は“片仮名”と区別し、“普通の仮名”と呼ばれた。
4.平安時代、私的な場か女性は平仮名を使用。
“女手”とも呼ばれた。
5.平安末期300字体ほど、明治期に100字体、現在は48字体。
[片仮名]
1.西暦800年頃(約1200年前)に文字簡略化のためつくられた。
2.漢字の一部を取ってつくられた。そのため、片仮名と呼ばれる。
3.漢文の訓読の補助文字とし、奈良の学僧によりつくられた。
4.学者や僧侶などに使用され、学問的傾向強い。
5.平安中期にほぼ字体が確立。現行片名は1900年頃で確定。
6.戦前は公式な仮名として平仮名に先行して使われる。
●平仮名と片仮名(「日本語の起源」より)
http://www.snap-tck.com/room04/c01/nihon/nihon04.html
●平仮名と片仮名どちらが先か?(「Yahoo知恵袋」より)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1113511891
しかし、平仮名や片仮名の歴史的事実をいくら並べ立てても、今の時代を生きる学習者にはほとんど意味がありません。今現在の平仮名、片仮名、そして漢字の持つそれぞれの役割やイメージを伝えることが大切です。
[平仮名のイメージと役割]
@まるくて、やわらかいイメージ
A小さい子供が使う
B漢字と漢字をつなぐ
C文法的には主に助詞、送り仮名に使う
D音を表す文字/アルファベットと同じようなもの
※syllabic character
[片仮名のイメージと役割]
@シャープなイメージ
Aスタイリッシュなイメージ
B主に外来語に使う
Cオノマトペにもよく使われる
D音を表す文字/アルファベットと同じようなもの
※syllabic character
[漢字のイメージと役割]
@知的でより学問的、専門的なイメージ
A一つの文字が意味を持つ/単語と同じようなもの
表意文字=※ideographic character
言葉だけで説明するのには限界があるので、下記のように例を書くとわかりやすくなります
例: 私は学校へ行きます

1.「は」「へ」は助詞(particle)
2.「私」「学校」「行きます」は単語(word)
3.「行きます」の「〜きます」は送り仮名
(Kana added after a Chinese character to show its
Japanese inflection)
できれば、英語で書かれた仮名の歴史や役割などのコピーなどを渡せば、生徒さんの疑問もより解消されるかもしれませんね!
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@常用漢字
2010年〜2136字(改訂常用漢字)
それ以前は、1945字。
●常用漢字チェッカー
所定の位置に文章を貼り付けてクリックすると、常用漢字かどうかがわかります。小学生低学年で習うもの、高学年で習うもの、常用漢字、それ以外が色分けされます。
●常用漢字一覧
A漢字の数/諸説
清の時代に作られた『康煕字典』に5万近い漢字所蔵されていた。
1994年以降→85,000以上の漢字
『中華字海』という辞典が発見。8万5千以上の漢字が載っていた。
今では漢字の総数は20万近くあると言われていますが、同じ意味を持つ漢字の異字体を入れた数がそうで、実際に違った意味を持つ漢字の数は15,000程度だと考えられているそうですが、日常生活で使っている漢字は3,000前後ではないかと思います。
B小学生が習う漢字
1年生(80字)、2年生(160字)、3年生(200字)
4年生(200字)、5年生(185字)、6年生(181字)
●小学生の漢字一覧
C漢字検定の漢字数
1級(約6000)大学・一般程度
準1級(約3000)大学・一般程度
2級(約2136)高校・大学・一般程度
準2級(約1940字)高校在学程度
●漢字検定の漢字数とレベル
定説では漢字をもとに平仮名がつくられ、ほぼ同時期の若干後にカタカナがつくられたということになっていますが、現在ではカタカナが若干先につくられたと考えられています。平仮名とカタカナのいろいろな説や歴史的事実を羅列してみます。
[平仮名]
1.西暦900年頃(約1100年前)に万葉仮名をもとにつくられた。
2.漢字の草書体からつくられた。
3.“平仮名”という呼び名が登場するのは実は16世紀以降。
それ以前は“片仮名”と区別し、“普通の仮名”と呼ばれた。
4.平安時代、私的な場か女性は平仮名を使用。
“女手”とも呼ばれた。
5.平安末期300字体ほど、明治期に100字体、現在は48字体。
[片仮名]
1.西暦800年頃(約1200年前)に文字簡略化のためつくられた。
2.漢字の一部を取ってつくられた。そのため、片仮名と呼ばれる。
3.漢文の訓読の補助文字とし、奈良の学僧によりつくられた。
4.学者や僧侶などに使用され、学問的傾向強い。
5.平安中期にほぼ字体が確立。現行片名は1900年頃で確定。
6.戦前は公式な仮名として平仮名に先行して使われる。
●平仮名と片仮名(「日本語の起源」より)
●平仮名と片仮名どちらが先か?(「Yahoo知恵袋」より)
しかし、平仮名や片仮名の歴史的事実をいくら並べ立てても、今の時代を生きる学習者にはほとんど意味がありません。今現在の平仮名、片仮名、そして漢字の持つそれぞれの役割やイメージを伝えることが大切です。
[平仮名のイメージと役割]
@まるくて、やわらかいイメージ
A小さい子供が使う
B漢字と漢字をつなぐ
C文法的には主に助詞、送り仮名に使う
D音を表す文字/アルファベットと同じようなもの
※syllabic character
[片仮名のイメージと役割]
@シャープなイメージ
Aスタイリッシュなイメージ
B主に外来語に使う
Cオノマトペにもよく使われる
D音を表す文字/アルファベットと同じようなもの
※syllabic character
[漢字のイメージと役割]
@知的でより学問的、専門的なイメージ
A一つの文字が意味を持つ/単語と同じようなもの
表意文字=※ideographic character
言葉だけで説明するのには限界があるので、下記のように例を書くとわかりやすくなります
例: 私は学校へ行きます
1.「は」「へ」は助詞(particle)
2.「私」「学校」「行きます」は単語(word)
3.「行きます」の「〜きます」は送り仮名
(Kana added after a Chinese character to show its
Japanese inflection)
できれば、英語で書かれた仮名の歴史や役割などのコピーなどを渡せば、生徒さんの疑問もより解消されるかもしれませんね!
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テーマ: 日本語