【社説】獣以下の性的暴行犯、重刑で隔離せよ

 性的暴行犯に対しては無条件に重刑を科し、人の皮をかぶった獣のような行為ができないよう、社会から隔離すべき時が来た。先月30日に全羅南道羅州市の自宅で眠っていた女児(7)を掛け布団ごと連れ去り、性的暴行を加えたとして20代の容疑者が警察に逮捕された。警察の取り調べの結果、女児は性的暴行を受け、大腸や下腹部が裂けていた。

 韓国では2008年の「チョ・ドゥスン事件」をきっかけに、13歳未満に対する性的暴行罪は11年に法定刑が無期または懲役10年以上に強化されたが、成人に対する性的暴行罪は懲役3年以上と、依然として刑期が短い。これまで裁判所が実際に言い渡した量刑は、成人に対する性的暴行犯で平均3年2月、13歳未満の児童に対する性的暴行犯で5年2月だ。今月半ばにソウル市内の家に侵入し、主婦を暴行しようとして殺害した犯人は性的暴行の前科3犯だったが、量刑は7年6月にとどまった。

 米国では性的暴行犯に言い渡された実際の量刑が平均10年5月と、韓国の2-3倍だ。米国は単なる強盗なら量刑が5年からだが、児童に対する性的暴行は8年からだ。性的暴行の被害者が児童2人以上の場合、罪状が悪質と判断されれば初犯であっても終身刑になる。米ジョージア州の裁判所は昨年2月、教会に1人でいた女性信者を殴り、性的暴行を振るった51歳の男に懲役115年を言い渡した。

 韓国で2010年に一審で有罪判決を受けた性的暴行犯2221人のうち実刑を受けたのは40%で、それ以外の60%は執行猶予または罰金刑だけで釈放された。凶器を使って暴行をしたり、強盗と性的暴行を同時にした凶悪犯でさえ174人のうち58人(33.3%)が被害者と合意した、あるいは初犯という理由で執行猶予になっている。

 数日前に来韓した米ロサンゼルス検察庁のパク・ヒャンホン検事は「電子足輪、薬物治療、身元公表などは性的暴行という犯罪を防ぐ補助手段に過ぎない。性的暴行を防ぐ最も効果的な方法は、性的暴行犯をさらに重く処罰すること」と述べた。韓国でも成人に対する性的暴行の法定刑を現在よりも重くし、裁判所は性的暴行犯を厳しく処罰すべきだ。

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