■売春女性「1錠召し上がってみて」
高齢者たちは、永登浦駅の地下商店街や永登浦市場近くのコーラテック(アルコールなしのディスコ)で、容易に偽物のバイアグラを手に入れることができた。踊っている高齢者に売春女性が近づいて、偽物のバイアグラをこっそりと渡し、売春を勧めるためだ。
ヨムさん(82)は「ここには1日に1000人以上のお客さんが来るが、3分の1は“あれ”が目的だ。おばさんたちが老人のポケットにバイアグラを入れて回っている」と話した。チョンさん(77)は「無料というのをいいことに偽物を飲み過ぎた老人が、副作用で病院に運ばれていくのを見たことがある」と話した。
先月1日午後1時ごろ、ソウル市の宗廟公園正門と後門には、40-70代の女性が大勢集まって座っていた。これらの女性は化粧が濃く、手にはヨーグルトを持っていることから、容易に目に付いた。これらの女性は、通り掛かりの高齢者にヨーグルトを渡しながら「恋人を探しに来てください」と勧誘の言葉を掛ける。
ある高齢者は「楽園商街からここ(宗廟公園)まで歩いてくる間に、この手の女性に20-30人は会える。全ては売春が目的だ」という。また、別の高齢者は「あの女性たちは1回1万-2万ウォン(約700-1400円)でできる」と話した。
■無許可の性医療機器を購入することも
鐘路2街から4街にかけての裏通りには、主に高齢者の買春行為が行われる格安旅館や小さな宿が数多く並んでいた。通りで出会ったチャンさん(82)は「女性たちは、取り締まりが行われるときだけ姿を隠し、しばらくすると皆出てくる。宗廟公園の二つの入り口にはこうした女性たちが群がっている 」と話す。
宗廟公園で出会ったイさん(73)は「公衆トイレに貼られているバイアグラの広告にある番号に電話すれば、女も呼んでくれる」と教えてくれた。キムさん(77)は「売春する女性たちは、老人が勃起できるように機械も持っている。中には、地下鉄駅で1万-2万ウォンでこの機械を買った老人もいる」と話した。
最近では、成人専用のネットカフェを利用する高齢者も増えている。チャットで売春女性と出会い、電話で意気投合すれば、約束を交わして肉体関係を持つというのだ。イさん(73)は「老人たちは福祉会館のような所でコンピューターの操作方法を学んでいるので、公園をぶらつきたくない人々はネットカフェへ行く。1時間に10万ウォン(約7000円)である上、旅館代も別に支払わなければならないなどデメリットはあるが、金銭的に余裕のある人は1歳でも若い女性に出会おうとネットカフェに足を運ぶ」と説明した。