2006年9月3日、クリスチャンレビュー創刊200号記念の「オーストラリア異端巡回講演会」で、韓国基督教総連合会の異端カルト対策委員会委員で、異端専門家の崔三更氏が、「クリスチャントゥデイの設立者、張在亨牧師は、統一教会の文鮮明の司式で合同結婚式を挙げたし、一般大学で統一教会の学生伝道をしたし、統一教会の傘下の成和神学校で講義した人だ。張在亨牧師は、自分は統一教会の信者ではなかったと主張し、さらに、1997年以降は統一教会との関係はないと言う。聖徒たちが判断できるように、統一教会から抜けたあかしとして、韓国基督教総連合会が要求するとおり、自分の新聞であるクリスチャントゥデイの紙上に『統一教会とは関係ない』という立場表明を掲載しなければならないはずであるのに、いまだにしていない。本人が鮮やかに表明するまで、待たなければならない」と講演。さらに、クリスチャントゥデイの金恩恵記者の質疑に対して、「韓国でクリスチャントゥデイの記者たちが、とても無礼に何度も私を訪ねて来た。そんなに劣悪な環境の中で献身している点も疑わしいが、問題なのは、『張在亨牧師が1997年以前にも統一教会と関連がなかった』と主張していることだ。少なくとも統一教会に係わった人なら、直接統一教会を批判して、その異端性を明らかにする先頭に立つべきだ。それなら、信頼感を持つことができる。そう張在亨氏に伝えなさい」と答えた。このことについて言及すると、必ずクリスチャントゥデイ側とおぼしき人たちから返ってくる反応が、「崔三更牧師は三神論の異端であるから、彼の言葉に信憑性はない」というものである。
崔三更氏は、異端カルト研究の専門家であり、『教会と信仰』という専門誌を出しながら、韓国に100万人いると言われる様々な異端グループとの論争をして来られた。
その崔氏は、2001年頃に、ウィットネス・リーのローカルチャーチ運動(地方教会)と、激しい教義論争を戦わせた。中国の聖書教師ウォッチマン・ニーの「一番弟子」を自認するウィットネス・リーは、北米に渡り、教会設立と出版事業で働きを拡大して来たのだが、教義においても実行においても、さまざまな問題点が挙げられており、異端またカルトと指摘されて来ている。
崔氏は、ウィットネス・リーの神論が「様態論」(サベリウス主義)であるとして批判して来たのだけれども、返す方のローカルチャーチ側は、崔氏を「三神論」であると論難し、あらゆる媒体を使って「崔三更牧師は三神論者の異端である」との主張を展開して来た。
今日なお、クリスチャントゥデイ側は、このローカルチャーチの「主張」を採用するかたちで、「だから崔三更牧師の言うことは、まったく信憑性がない」という論を説いているわけである。
さて、しかし、崔三更氏の「三神論」嫌疑については、韓国サイドではすでに公的に決着がついているのである。
まず、崔三更氏の所属教団である大韓イエス教長老会統合が、2004年の第89回総会において「崔三更牧師の三位一体論と聖霊論に問題はない」と決議している。(なお、大韓イエス教長老会統合は、ローカルチャーチを公式に異端認定する決議を行っている。これに対しローカルチャーチ側は、統合派に「異端決議解除の要請」を行ったが、統合派は2006年開催の第91回総会において、ローカルチャーチ側の要請を却下している)
さらに、大韓イエス教長老会統合と共に韓国長老教会の二大会派を分つ大韓イエス教長老会合同が、2006年9月22日の第91回総会で、三人の神学者による調査結果をふまえた上で、「崔三更牧師は三神論者ではなく、三位一体論者である」と決議している。
調査を行い、崔三更氏の「三位一体論」の適否を審査した三人の神学者の一人である、合同神学大学院のキム・ヨンゼ教授は、次のような「評価書」を提出している。
キム・ヨンゼ博士(合同神学大学院教授)の評価以上のような評価が、韓国教会で確定している以上、日本において崔三更氏のクレジット(信憑性)を落とそうとするクリスチャントゥデイ側とおぼしき人たちのいかなる言論も、空虚なものとならざるを得ないであろう。
神の平安を祈ります。
先に崔三更牧師がウィットネス・リー側から三神論だと論難され、そのことが考慮されて、私まで見解を問い合わせて来られ、審査の務めに与るようになったことを、光栄に存じ、感謝いたします。
崔三更牧師より、ウィットネス・リー派と三位一体論について論争しているので、教理の問題点を明確にして頂けないか、との要請を、2001年8月に頂戴し、9月に論文を書いてお送りしました。 『教会と信仰』2001年10月号か11月号に、私を含めて四人の神学教授の論文が掲載されました。その時、チァヤングベ教授が、ウィットネス・リーの主張の誤った部分を、ひとつひとつ指摘しながら論文を書かれました。私は当時、ウィットネス・リーの文書が、議論する価値もないものだと分かりましたので、キリスト教会が伝統的に理解して来た三位一体論を肯定的に振り返りながら、論文を書きました。その論文をここに添付して、参考に寄します。また、その数日後に協同牧師として和平教会で説教した内容も添付します。また、西方教会で三位一体の神に対する信仰告白として重要であるアタナシウス信条も、添付することとします。
一度、チァヤングベ教授は三神論者だとする論難があったことを記憶していますが、韓国教会には三位一体論について様態論的理解が蔓延しているので、そのために誤った主張がなされる場合があろうと思います。チァヤングベ教授は健全な三位一体論を教えるだけでなく、崔三更牧師も正しい弁証をしたことが分かりました。去年にも資料を見ましたが、今回私に送られて来た資料を見ても、ウィットネス・リー側は崔三更牧師の論文を正しく理解することができず、しきりに問題視しようとする姿勢が見えます。ウィットネス・リーは様態論者ですが、神をスイカにたとえたり、甚だしくは神を工芸品にたとえるなど、とても幼稚で低級な様態論者です。創造主なる神を皮物で比喩して説明することなどできません。そのような説明は、神への崇敬の念に欠く罪を犯すことになります。
ウィットネス・リーは、三位一体論を物質で比喩して説明しようとするので、聖書の教えを霊的あるいは神学的に理解することができません。キリストが説いた教えの中の「父が私の中におられ、私が父の中にいる」という言葉を、文字通り空間的に理解しようとしています。そのような理解では、伝統的な三位一体論を理解することはできないのです。
三位一体論は、325年にニケア公会議で教義として確定され、381年のコンスタンティノポリス公会議で再確認されました。ニケア公会議の前後に多くの議論がありましたし、異端説も多くありました。ですので私たちは、教会に伝統的に伝えられて来た信仰告白を尊重して受け入れながら、理解しなければならないし、あまりにも長大な議論をして説明しようとすれば、間違いを犯し易くなるのです。例を挙げれば、「人格」(ペルソナ)を「霊」という言葉に置き代えて説明してみるというような、誤った理論に落ちこむことになります。ウィットネス・リーには、様態論的な見解があまりにも多く、彼なりにとても深く説明しようとしてはいるのですが、結局は神への崇敬の念に欠く比喩まで使いながら、ますます低級になって行き、自分の確信にしがみつくので、異端となるのです。
大韓イエス教長老会においては、くれぐれも三位一体論に対する正しい理解を持っていただき、よくよく分別してくださって、これまでの崔三更牧師の苦労に心をとめ、崔牧師を慰め励ましてくださるよう、お願いいたします。神様の恵みと平安をお祈りいたします。
崔三更氏履歴
- 総神大学校神学大学院卒
- アメリカ・フラー神学校神学修士過程終了
- 長老会神学校修了
- サンフランシスコ神学校牧会学博士過程終了
- カザフスタン国立大学名誉哲学博士
- イエス教長老会統合総会異端カルト相談所長(初代〜三代)
- 韓国基督教総連合会異端カルト問題相談所長
- 光と塩教会担任牧師崔崔崔
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