どうしても譲れないもの。
どうしても伝えたいもの。

みたいなものがあるから、何かを作るんだと思うのです。

「作りたい」って気持ちが生まれたときに
「作るために何が必要か」って考えて
「素材」や「ツール」を探しはじめるんだと思うのです。

私がウェブをはじめようと思った時
かっこいいデザインをなんとなくやりたくて
そのときウェブはかっこいいっておもうものなんて今以上に無かったから
どうしようもなくて、他のジャンルのかっこいいものを
どうにかウェブに入れてやろうって
躍起になって自分の手に入る範囲で資料をあつめて
何が必要かを探し当てた時、途方に暮れるほどたくさんの
知識や経験や情報やセンスが必要なことに気がついて。
命知らずなわたしはよけいわくわくして、
そういう「作る」っていう世界の「海」に飛び込んでしまったのです。

だから、私にとっては
写真をやるのも、絵の具をとるのも、
いろんな所に訪れて感じることも、本を読むことも、
映像をつくってみたりすることも、うたをうたったりすることも
全部つながっていて。

なにかしらをやっているときにどこかでふと
「ああ、私自身が生み出せるものは、私からしか生まれないんだな」
と悟りのようなものをふっとため息のように吐き出せる
そういう瞬間を期待しているのです。

そして、ああ、なるほどと思った時
良いものが作れたり、心とアタマが心地良い緊張でリラックスしているのに気がついて
当分の間は調子よくものごとをこなしていくことができるような気持ちになっていくのです。