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【大リーグ】

イチロー、逆転勝ちに一役 好機で価値ある四球

2012年9月3日 紙面から

◇ヤンキース4−3オリオールズ

 負ければ、1ゲーム差とオ軍に“肉薄”を許していた大事な試合に競り勝ち、ヤンキースのジラルディ監督は逆転に成功した7回の攻撃を振り返り、「最後まで諦めなかった。選手がよくつないだ」と目を細めた。

 9番左翼で先発出場したイチロー外野手(38)も7回一挙3点の攻撃に一役買った。1点差に詰め寄り、なお2死一、三塁の場面で四球を選び、好機を広げた。

 カウント2−0。制球に苦しむ救援右腕ストロップを打席で見下ろした。カウント3−1になって「打ちにいくよ。そりゃ打ちにいくでしょ。そりゃ、3−1は」と好球必打の積極姿勢を見せつつも、頭の中はいたってクールだった。

 次打者は勝負強いジーター。つなぐことも9番打者としての役目で、あの場面でのタブーは「(待球姿勢で)振るって気持ちを(投手に)見せないこと」だったとか。カウントを取りに甘いところに来たら打つよという雰囲気を醸し出すことでストロップにプレッシャーをかける。結果、見事に四球を引き出した。イチローは「それは普通のことですからね」とさらりと振り返ったが、ベテランらしい心理戦、駆け引きの妙だった。

 この日は正中堅手のグランダーソンが右太ももの張りを訴えて試合途中でベンチに退いた。今後は中堅での先発も増えそうだが「ショートをやれって言われているわけじゃないから」と望むところ。レギュラーシーズン終盤を迎え、イチローの高い経験値がヤ軍を勝利に導く“スパイス”となる頻度が高まりそうだ。

 

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