メディアの寡占化に反対するデモ行進が1日、台北市の中心部であった。「言論の自由を守れ」と呼びかけた台湾新聞記者協会に学生や野党勢力が応じ、参加者は6千人以上になった。この日は台湾で「記者節(記者の日)」にあたる。
寡占化を進めているとして問題になっているのは「旺旺中時グループ」。旺旺という食品会社が2008〜09年に台湾主要紙の中国時報と二つのテレビ局を買収して形成した一大メディアグループだが、最近、さらに大手ケーブルテレビ会社を買収しようとしている。中国市場で成功を収めてきた旺旺は中国政府と関係が近いため、台湾メディア界に中国の影響力が浸透するとの心配が広がっている。(台北=村上太輝夫)