尖閣:政府、20億円で購入方針 都要求の避難港整備せず
毎日新聞 2012年09月02日 20時10分(最終更新 09月02日 21時44分)
石原氏は日本の領有をより明確にするため、漁船の避難港を建設すべきだと主張している。しかし、避難港を造れば外国の漁船などが悪天候時に利用するのを拒めず、「中国などの漁船が大量に押しかけ占拠されかねない」(政府関係者)ことから、政府は建設しない方針。構造物を島に造れば、中国や台湾などがさらに反発するのは必至で、それを避ける狙いもある。
購入に向けて都が集めた寄付金約14億円の扱いについては、都との調整が済んでおらず引き続き協議する。
尖閣の国有化をめぐっては、石原氏が4月に都が購入すると表明。これを受け、政府も検討を進めており、7月6日には、長浜博行官房副長官と長島昭久首相補佐官が石原氏に購入方針を伝えた。8月19日には、首相と石原氏が会談し、石原氏が共同購入や避難港の建設などを打診していた。【小山由宇、飼手勇介】