あさがおさん観察日記 '09

2009年10月28日の記事

2009年10月28日(水) 22:19

結論:見本がダメすぎるので、まずそこから改めるべし

 定期的に話題に登る「 Magic イベントの参加費と開催経費+賞品の収支について」というあれです。

 以下の内容は、ここではもう何度もネタにしておりますが。2004年10月に第1回の Magic 都道府県選手権が開催された際、当初WoCから「福井県選手権の主催者をやってくれませんか?」と打診された元レベル2ジャッジ(仮にA氏)が「じゃあ自分が主催する大会は参加費を無料でやらせてくれ(この方針を他の地域には強制しない)」という意見を述べたところ、これに異を唱える関係者から瞬く間に代わりの主催者をあてがわれ、何の通告もないままA氏がなし崩し的に主催から外されたという件がありました。その後は皆さんもご承知の通り、この都道府県選手権はWoCから賞品の相当量が提供されたにもかかわらず、全国的に500〜1000円という(構築戦のTCGイベントとしては)高額な参加費設定がまかり通り、その後4年ほどでイベント自体が休止されました。実際に全国での参加者総数はピークの2006年でも2500名に届かなかった状況で、これは「WoCが期待した通りの動員を集められなかったため企画が打ち切られた」と見て差し支えないでしょう。

 私はこの事例を目の当たりした時点で「これじゃあ日本の Magic は本当の意味で成功は収められない」と感じましたし、実際に結果はそうなっていると思います。なにしろ日本の Magic における最高峰のイベントであるべき日本選手権が、参加費を一人当たり3000円(合計で400万円以上)も集めておいて、それで賞金を1.5万ドル程だけ出しているという、まさに賭博性を限りなく疑われる状況で開催され続けています。そういうイベントをWoCという世界的なTCGメーカーがやっていて、あまつさえ東証一部上場企業であるタカラトミーにその片棒を担がせている。これがまさに日本の Magic の文化であり歴史です。私は以前から「この事にこそ Magic ファンの注目なり批判なりが集まって然るべきじゃないか」と考えております。

 そういう状況で、特定のイベントを主催する個人が、そのイベントの収支や表彰内容などに関してとやかく言われる筋合いはないのではないかと私は感じています。何しろメーカーであるWoC自身が「 Magic イベントとはどうあるべきか」という手本として、そういうイベントしか実施していないですし、そういう状況を少なからぬ Magic ファンが容認してしまっていますから。個人の主催者が開催する Magic イベントの質を上げようと思うのであれば、まずは何よりもWoC自身(あるいはその取り巻き)が、それこそ競合タイトルのファンすらも唸らせる質の高いイベントの開催を目標に精進を続ける必要があると思います。

written by Aysen [いつもの日記] [この記事のURL] [コメントを書く(コメント不可)]

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