- [PR]
できごと
【激動!橋下維新】大阪府市の借金11兆円、都構想のお荷物に 貯金も枯渇の恐れ 予算案
2012.6.29 13:20
[west政治]
橋下徹大阪市長による初の通年予算案が組み上がった。苦しい台所事情の中で「教育」「西成再生」など、随所に独自色も盛り込んだ。しかし、財政規律の順守を掲げる橋下市長が大阪府知事時代から重視する「貯金の取り崩しに頼らない財政運営」の実現には、ほど遠いのが現実だ。
27日に公表した事業見直しの市政改革プラン案で今年度の削減効果額が31億円にとどまったこともあり、今年度の収支不足額は400億円を超える。市有地売却や借金返済に備えた基金の剰余分取り崩しなどでカバーするが、同基金の剰余分は底をつき、他の基金残高も1387億円に減る。 改革効果を見込んでも、今後なお年200億~300億円程度の不足が予想されることを考えると、基金の枯渇が現実味を帯びる。
さらに、大阪府、大阪市合わせて11兆円超に上る借金の存在は、大阪都構想実現に向けた大きな懸案だ。
市では23年度決算で全会計の借金残高が11年ぶりに5兆円を割り込むと見込むが、府の借金は過去最多の6兆3203億円に膨らむ見通しだ。本来、国が払うべき金の“つけ回し”として自治体が発行する臨時財政対策債が増えているためだが、国も財政難にあえぐ中、将来的に補填されるかどうかは不透明だ。
都実現に必要な法案は、成立の見通しが出てきた。しかし、たとえ都に生まれ変わったとしても、重くのしかかる膨大な借金は、簡単には解消されそうにない。(西見由章)
関連ニュース
- [PR]
- [PR]