呉市の旧交通局で金庫室に保管する回数券などが帳簿の金額より約１億８千万円分足りなかった問題で、市は３０日、ずさんな帳簿管理には組織的問題があったとして、担当者や管理監督者などを処分する考えを示した。

　この日の市議会委員会で市は、担当者が帳簿に在庫数を書き間違えたことなどに加え、交通局全体でチェック機能を欠いていたと指摘。年２回、担当者の上司が在庫管理を報告する規定があるが、実際には帳簿と在庫を照らし合わせずに「異常なし」としていたなどと説明した。

　委員会では議員から市側の責任を問う声が相次いだ。終了後、会見した種村隆都市部長は「市政への信頼を裏切った面があり申し訳ない」と陳謝。市の人事当局が関係者の処分を検討することになると説明した。