皆さんこんにちは!背番号11番、今や2児のパパ、津曲勝利が担当させていただきます。
8才でバレーボールを始め、大学卒業するまではウィングスパイカーでしたが、「大分三好ヴァイセアドラー」の前身、「三好循環器科EKG」に入社する時に、リベロにポジションが変わりました。その後、サントリーサンバーズに移籍し、今年で早10年となります。リベロに転向した時はルールも役割も判らず、日々悩みに悩み続けていましたが、最近ようやく自分なりに答えを見出すことができました。
今回は私が導き出した『これがリベロだ!』をテーマにお送りさせていただきます。
まず最初に、リベロとは、「後衛の選手と交代しコートに入ることの出来る守備専門の選手」のことを言います。そしてその役割を私なりに説明すると、「守りの要としてレセプション(サーブレシーブ)、ディグ(スパイクレシーブ)の核となり全選手を統率する事」だと思います。
サーブレシーブの時は、ジャンプサーブ、フローターサーブなどのサーブの種類や相手の打ってくる位置によってレセプション態勢を整え、コート上の全選手の意識統一を図ります。もちろん、リベロは他の選手より守備範囲は広く、正確で質の良いボールを返球しなければいけません。
また、相手の攻撃に対しては、ブロックを含めた守りの指示系統の中枢となり、カウンターアタックのチャンスを増やすのが仕事です。他にも、フェイントボール等のイレギュラーなボールに対しては、いち早く反応出来なければいけません。二段トスもセッターと遜色なく正確にあげられなければいけませんし、不調な選手がいる場合は、パフォーマンスが低下しないよう鼓舞します。
また、ベンチに戻った時には、コート内から見た作戦の修正案の提示をし、監督・アナリストからの指示をコートに戻った時に、メンバーに伝えます。そして、選手の体調面に気を配り、トレーナーに各選手の故障の有無・度合いなどを聞き、試合での負担割合を考慮して臨みます。
試合を観戦されている皆様にはリベロの働きは判りにくく、地味なポジションに思われがちですが、リベロに求められる仕事を完璧にこなすにはかなりの技術と、メンタルの強さが要求されます。しかし、もって生まれた体格により有利不利が出るバレーボール競技において、低身長の選手でも本人の努力次第でトップリーグでの活躍ができるチャンスは十分にあるのがリベロというポジションなのです。(実際に私も身長183cmとバレーボール選手としては大きくありません。)
身体的有利不利がさほどないポジションなので、誰にでもチャンスがある「夢のポジション」だと私は思います。リベロ制度ができた事で、私のバレーボール人生は大きく変化し、日本代表として数々の国際大会を経験するなど、貴重な経験をする事が出来ました。これからもチームの「守護神」として、体力の続く限り頑張ります!
さて、余談になりますが、リベロ歴が長くなるにつれ、私生活の中でも知らず知らずのうちに常に全体を把握できる位置に身を置いてしまうことが多々あります。
遠征などの移動のバスの中でも座るのは必ず最後尾席ですし、食事の会場でもミーティング会場でも全体を見渡せる場所に席をとってしまいます。遠征先での食事は基本的にバイキング形式なので、食事を取る列でも上田選手の後ろにしっかり並びます(笑)。
常に周りに目を配り、少しの変化も見落とさないよう普段から意識する事で、コート上でさらに視野を広げる事に少なからず結びついていると思います。 試合観戦していると、ボールばかりを追いがちですがリベロの動きを見続けるのもなかなかツウ好みで面白いと思いますよ。
V・プレミアリーグも架橋に入り四強争いが熾烈になってきておりますが、今後もサンバーズに温かいご声援を宜しくお願いします。
2月19日〜3月4日までオフィシャルファンサイト『SUNBIRDS FRIENDS』内BBSの管理人を務めさせていただきます。この機会に、リベロについてわからないことは全て解決してください!ご質問お待ちしております!