フジサンケイC<第3日>
▽1日、山梨県・富士桜CC(7437ヤード、パー71)▽曇りのち雨、気温24・3度、風速4・8メートル▽賞金総額1億1000万円、優勝2200万円▽62選手▽観客3121人
プロ9年目の岩田寛(31)がツアー初優勝を視界にとらえた。4バーディー、2ボギーの69で回り、通算6アンダー。先週優勝した韓国の金亨成(キム・ヒョンソン)と並び、首位と2打差の2位につけた。2008年大会にプレーオフで敗れた悔しさを、悲願の初Vで晴らす。P・マークセン(タイ)が68で回り、通算8アンダーに伸ばして単独首位に立った。
悲願が見えた。岩田は7、9番とボギーをたたいたが、10番でティーショットをフェアウエーへ。「あれで気持ちを切り替えられた。いいゴルフができている」。心の波を抑え、終盤の2バーディーで首位と2打差。プロ9年目の31歳に、初Vのチャンス到来だ。
先輩のカツが効いている。過去に何度も優勝争いを経験したが、あと一歩で逃してきた。勝ちきれない後輩へ、今オフに谷口徹(44)が「今年勝てなかったらゴルフを辞めろ」と辛口ゲキ。さらに先週は湯原信光(55)に「おまえは自分を過大評価しすぎ。ミスを許してやれ」と諭された。
「谷口さんの言葉はズシリと重かったし、湯原さんの言葉は楽になった」。08年はプレーオフのすえに敗退。「正直、あのころは練習してなかったので勝つことに罪悪感があった」。だが、練習量を増やした今は違う。先月の空き週は父でプロゴルファーの光男さん(68)と仙台の実家で夜中まで練習。「今は勝ちたい」。機は熟した。期待の大器が、あと一歩の殻を突き破る。 (寺西雅広)
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