中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 格闘技 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【格闘技】

名城信男 判定負け、引退へ

2012年9月2日 紙面から

テーパリット(右)の強烈な左ストレートをもらう名城

写真

◇WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ

(1日・大阪・住吉スポーツセンター)

 名城、引退へ。WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチで、挑戦者の元同級王者名城信男(30)=六島=が王者テーパリット・ゴーキャットジム(23)=タイ=に2−0で判定負けし、3度目の王座奪取はならなかった。負けたら引退を表明しており、試合後にあらためて引退を示唆した。日本のジムに所属する男子の現役世界王者は8人のまま。

 男に二言はない。試合後の控室、進退を聞かれた名城は未練を断ち切るように言った。

 「全力を出し切りました。(負けたら引退すると言っていた)気持ちに変わりはありません。本当に最高の調子で、これで負けたら仕方がありません。悔しいですけど」

 どっちに転んでもおかしくない判定だった。採点表を見ると、8回まではほぼ互角の打撃戦ながら王者のリード。しかし9回以降、名城は玉砕覚悟の猛攻に出て、4回連続でポイントを取った。最終的に1人のジャッジはドロー、残りの2人も1点差と2点差で王者のリード。紙一重の戦いだった。

 2006年7月に辰吉丈一郎に並ぶ、当時の国内最速タイのプロ8戦目で世界王座を奪取したが、これが世界戦10戦目。そして、世界戦4戦連続の判定負け。「これだけチャンスをもらって、ものにできなかった。紙一重でも負けは負け。ジムの会長に最後に恩返しできなかったのが心残り」と声を絞り出した。

 枝川孝会長は「基本は引退」と言いながら「(WBAの)立会人は再戦だと言っていた。もしダイレクトでリマッチをやらせてくれるなら考える」と含みを残した。名城も「今は考えられない」としながら再戦を否定はしなかった。最後にするには悔しすぎる僅差の判定負け。しばらく休んで闘志が沸いてきたら、引退撤回の可能性もゼロではない。(竹下陽二)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ