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【プロ野球】

大田がプロ初の猛打賞

2012年9月2日 紙面から

2回裏1死一、三塁、先制打の大田は塁上でガッツポーズを見せる=東京ドームで

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◇巨人9−1DeNA

 巨人が3連勝を飾った。2回に大田の中前打と藤村の2点三塁打で3点を先制。その後も加点し、5−1の5回に大田の2点二塁打などで3点を挙げて試合を決めた。ホールトンが8イニング1失点で10勝目。DeNAは投打に精彩を欠いた。

     ◇

 高校ナンバーワンスラッガーと呼ばれた面影はない。プロで生き残るため、22歳はイメチェンした。1軍昇格即今季初先発の巨人・大田は長打狙いを捨て、コースに逆らわない打撃で3安打3打点。プロ初の猛打賞で悲願のレギュラー取りに名乗りを上げた。

 2回1死一、三塁の好機。左腕田中のスライダーを教科書通りにおっつけ、中前に先制適時打を放った。5回の2点二塁打も低いライナーで右中間へ。高校通算65発を記録した代名詞の長打力を捨て、結果にこだわった。「お手本通りのバッティングができて良かった。まずはヒットをコツコツ打ってチームに貢献したい」。初めてのお立ち台。広島から招待した両親の前で、最高の笑顔を見せた。

 4月10日に登録を抹消されて以来4カ月以上、いつ来るか分からないチャンスを待った。8月31日、ついに1軍練習参加の知らせが届いた。本職ではない一塁の守備に就くと、ノックバットを握ったのは阿部。「今日1日アピールすることを考えて一生懸命やれ、と言ってもらいました」。1月のグアム自主トレでは「今年ダメだったら辞めるつもりでやれ」とまでハッパをかけてくれたキャプテンの思いにようやく応えた。

 大田にかけていたのは阿部だけではない。東海大相模の先輩の原監督も特別な期待を隠さない。この日のミーティングでは「人生、変えてみろ!!」と名指しの猛ゲキ。ついに爆発した後輩に、指揮官は「これだけハツラツと戦う姿は、私も夢にまでみた」とわが事のように喜んだ。

 優勝に向けてマジック21とした巨人も、一塁手を固定できていない。「ファームで野球をやることが仕事じゃない。ここでやらなきゃ」。最強巨人の最後のピースを埋めるのはオレ−と言わんばかりに大田が、声を弾ませた。 (臼杵秀之)

 

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