やっぱり生まれてからが大変なんですね~。とにかくよく泣く
さて、先日はじめて生活保護申請に同行する機会がありました。本人が福祉事務所に生活保護申請に行っても色々と理由をつけて申請の受理を断られることがあります。その場合に、弁護士が申請に同行して、受理してもらうように交渉するのです。
その方はもともと破産で相談に来られた方でした。もう2年のあいだ失業中だったのですが、話を聞くと今月は所持金がもう2千円しかないという状況だったので、ご本人を説得して生活保護の受給申請をしてもらいました。さらに、自宅がすでに競売にかかっており、今月中に明渡すよう要求されていました。
しかし、ご本人もまだ40台半ばで病気もなかったため、福祉事務所では就労可能性があることを理由に申請を受理してもらえませんでした。そこで、日弁連の、生活保護申請同行にかかる弁護士費用を援助するという制度を利用して、申請に同行することにしました。
弁護士が行けばすんなり受理してくれるのでは・・・とどいう甘い期待は裏切られ、先方は係長と部下の2名体制で対応、結局2時間の交渉になってしまいました。
難しかったのは自動車。この方は古い自動車(資産価値はゼロ)を持っていました。埼玉の中でもわりと交通の便が悪い地域に住んでいて、今後の就職活動や日常生活に自動車が必須という事情があったのです。
しかし、生活保護受給者は基本的に自動車の保有は認められないということになっているのです。
そこでこちらは、
1 自動車保有の制限は「受給者」になってからのことで、自動車に資産価値がない以上は保護開始の要件とは関係ないし、ましてや「受理」を拒否する理由にはならない
2 厚生労働省からの通知の中にも、「6ヶ月以内に確実に就労できることが見込める場合」や「僻地で自動車が必要な場合」には保有を認めるとの記述があるはずだ
3 自動車を取り上げられたことで就職活動できずに生活保護から抜けられないとなれば本末転倒だ
などと粘って、なんとか受理してもらえました
でも、仮に保護が開始されたとしても、自動車の保有や就労については、ケースワーカーの方から厳しい指導を受けることが予想されます。なんとか支給がある間に無事に就職してもらわなくては・・・
今回、「法律家・支援者のための生活保護申請マニュアル」を読み直して準備したのですが、この本があって助かりました。以下のサイトからも入手できるようです。
http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-entry-75.html