東京大空襲67周年朝鮮人犠牲者追悼会
〝どんな理由でも戦争は許されない〟
追悼の意を込め、焼香する参加者たち
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東京大空襲67周年朝鮮人犠牲者追悼会が3日、東京都墨田区の東京都慰霊堂で行われた。会場には同胞、日本市民ら約120人が参列し、犠牲者を追悼した。
追悼会ではまず、参加者全員で黙とうを捧げた。続いて、東京国平寺の尹碧巖師と大韓仏教曹渓宗奉先寺の慧門師が読経した。
日本基督教団・東海林勤牧師は、日本の植民地政策により日本に強制連行され、米軍の空襲の犠牲となった朝鮮人被害者に対し、哀悼の意を示した。また、日本の在日外国人に対する差別、「高校無償化」問題などに触れ、「『弱いものいじめ』は最も卑劣で恥ずべき行為」と批判した。
続いて、東京大空襲の語り部である、山田英男さんが、当時の体験談を話した。
1945年3月10日、300機以上の爆撃機が東京上空から焼夷弾を落とし、一面焼け野原となった光景、猛火の中を命からがら逃げ回ったあの日が今でも忘れられないと述べた。そして、「どんな理由であれ、戦争はすべきでない。人が殺されることは許されない」と力強く語った。
東京中高の中級部2年の生徒たちが合唱を披露した
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次に、初鹿明博衆院議員、東京都議会の馬場裕子議員、「日朝友好促進東京議員連絡会」代表の渋谷区議会・芦沢一明議員があいさつした。
初鹿議員は、戦争という悲劇が二度と繰り返されてはいけないと述べ、日本に強制連行された多くの朝鮮人が犠牲になったことも含め、次の世代に真実を伝えることで、正しい歴史観を継承していく必要があると述べた。
社民党の福島瑞穂党首、朝鮮・日本軍「慰安婦」および強制連行被害者問題対策委員会、南の対日抗争期強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者等支援委員会から送られた追悼文が紹介された。
東京朝鮮中高級学校中級部2年の女子生徒たちが、「アリランと赤とんぼ」、「チョゴリ」の2曲を合唱した。
最後に、参列者たちは犠牲者たちを追悼し、献花した。
東京朝鮮人強制連行真相調査団の西澤清代表は、過ちの歴史を掘り起こし、それらを引き起こした人々の歴的責任を明らかにし、過ちを修復することが自分たちの責務と話した。また、「早急に日本政府に過去を清算させ、朝鮮半島と固く連帯し、未来に向かって友好的で平和な関係を築きあげることが何より重要」と述べた。(尹梨奈)