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信州 アニメの「聖地巡礼」
(2012年8月20日掲載)
 

<登場風景そのままに> 「あの夏で待ってる」で描かれた小諸市の北国街道ほんまち町屋館で、アニメのキャラクターと作品に登場する風景を撮影する「巡礼者」たち





「あの夏で待ってる」で描かれた風景を同じ角度で再現する。あずまやの位置も同じになるよう気を使う=小諸市の北国街道ほんまち町屋館





「あの夏で待ってる」の登場人物に扮(ふん)し、夏祭り「こもろドカンショ」でにぎやかに踊る市民ら=4日
 

「おねがい☆ティーチャー」放送10周年の記念イベントで、楽しそうにチェーンソーアートのキャラクター制作に参加したファン=19日、大町市の木崎湖キャンプ場



「おねがい☆ティーチャー」の巡礼バスが到着した作品ゆかりの店の前で、情報交換する岸さん(右)と川嶋さん=大町市



大町市の木崎湖畔には車体にアニメやゲームのキャラクターの塗装を施したりステッカーを貼り付けたりした「痛車(いたしゃ)」が集まった




「世紀末オカルト学園」の展示コーナーを新設した「松代まち歩きセンター」=長野市松代町

 近年、信州が舞台となったアニメの放映が相次いだのを背景に、今夏、「聖地巡礼」と呼んで作品に登場した場所を訪ね歩く熱心なファンの姿が県内各所で見られた。地元やファン同士で交流しながら思い思いに楽しむ「巡礼者」たちの夏を追った。

 1〜3月に県内でも放映されたテレビアニメ「あの夏で待ってる」で描かれた小諸市。大勢のファンがタブレット型多機能携帯端末で映像を再生しながら、小諸駅前や田園など作品に登場した風景を探し歩いた。GPS(衛星利用測位システム)で位置情報を仲間と共有する徹底ぶりだ。

 「登場人物が見た同じ風景を自分も見るのは、物語の中に入ってゆくようで楽しい。作品と同じ角度を探し当てた時の喜びは最高」と千葉県市川市の須藤正行さん(38)。

 大町市の木崎湖周辺は、アニメ「おねがい☆ティーチャー」関連のイベントに訪れたファンでにぎわった。ゆかりの地を巡る「巡礼バス」の運行も。埼玉県北本市の岸正博さん(32)は、現地で安曇野市の川嶋淳一さん(29)と意気投合。交流を深めた。

 長野市松代町の皆神山にオカルト研究の学校がある設定のテレビアニメ「世紀末オカルト学院」には、松代大本営象山地下壕(ごう)や皆神神社などが登場。地元の情報を提供する「松代まち歩きセンター」はこの夏、皆神山への行き方や不思議な現象の有無などを尋ねるファン向けに、書き込み用ノートを置いたり関連書籍の展示コーナーを急きょ設けたりした。

[写真・文 宮坂雅紀]
 
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