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大阪ガス野球部、高校野球や競馬で賭博行為…日本選手権予選辞退

 大阪ガス(本社・大阪市中央区)は31日、硬式野球部員や同野球部OBの社員計36人が、高校野球や競馬で賭博行為をしていたことを明らかにした。同社は、野球部員らが少なくとも過去3年間にわたって賭博行為をしていたことを確認。全員が事実関係を認めているという。同社では部員や関係者の処分を検討している。同野球部は、日本選手権で3度準優勝するなど、社会人野球の強豪として知られている。

 社会人野球屈指の強豪チームで、部員らによる賭博行為が発覚した。大阪ガスによると、8月13日に同社宛てに問題を訴える匿名のはがきが届き、調査を行ったところイモづる式に発覚。野球部関係者は計52人で、そのうち19~33歳の計36人が賭博行為に手を染めていた。36人のうち現役選手は28人。残りの8人には、野球部は退部したものの現在は大阪ガスに勤務しているOBのほか、コーチも含まれている。

 調査では、少なくとも過去3年間にわたっての賭博行為が判明。「10年くらい前からやっていた」という証言もあったが、証拠散逸の可能性が高く、さかのぼっての調査はしないという。同社は同30日、大阪府警東署にも調査結果を報告した。

 野球賭博は高校野球のセンバツ、選手権大会が対象。1人あたり賭け金は5000円で、今夏は18人が参加。1人が出場3校を選び、勝ち方などによってポイントが加算されるシステムで、上位3人と下から2番目の人に現金が分配された。今春は行われなかったが、当時は重要な大会が目前に迫っていたため、賭博行為の機運が盛り上がらなかったとみられるという。競馬については障害を含むJRAの年間24G1レースを対象に、1人が1レース1000円をかける仕組みで、今年は8人が参加していた。

 多くの部関係者が関与していた理由として、積極的な“広報活動”があった。携帯電話メールなどで参加が呼びかけられたほか、部室の道具部屋には参加の意思を記す用紙も貼られていた。昨年9月に就任した佐々木孝一監督(47)は部室に入る機会が少なく、賭博行為に気付いていなかった。佐々木監督や過去の歴代監督は賭博に関与していないとしている。

 部員らは賭博行為で得た現金を飲食などに使ったという。暴力団員などの関与は確認されず、藤原敏正人事部長は「仲間でやっているから問題ないのではというゲーム感覚があったようだ」と説明した。野球部長を務める稲村栄一近畿圏部長は「部員の多くが甲子園に出場した者。自分たちが青春をかけた甲子園を賭博の対象にしたのは残念」と悔しがった。

 野球部は8月22日から対外試合や全体練習を自粛しており、9月11日から始まる日本選手権近畿地区最終予選もこの日辞退を申し入れた。当面は自主練習のみで、コンプライアンス強化への取り組みを徹底する考えだ。

 ◆大阪ガス硬式野球部 1939年創部。都市対抗大会に19回出場し2000年に準優勝。日本選手権大会には16回出場、91、03、04年の3度の準優勝を誇る。OBに阪神の能見篤史投手、小嶋達也投手らがいる。

(2012年9月1日11時51分  スポーツ報知)

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