「3人婚」の届け出を受理、ブラジル初
AFP=時事 8月31日(金)20時6分配信
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ブラジル・サンパウロの「花嫁ストリート」にあるブライダル・ショップのショーウィンドーに飾られた新郎新婦の人形(2012年2月4日撮影)。 |
【AFP=時事】ブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)州でこのほど初めて、女性2人、男性1人による「3人婚」の届け出が受理された。
同性婚パートナーは「家族」、法的権利認める ブラジル最高裁
届出を受理した同州の公証人、クラウディア・ド・ナシメント・ドミンゲス(Claudia do Nascimento Domingues)氏はAFPの取材に「私の仕事は、このような状況が正しいかどうかを判断することではない。ただ、こういう状況が存在していることを記載するだけだ」と説明。婚姻届を提出した3人は「長年一緒に暮らしており、家計も共有しているとして、「確かに新しい形式ではあるが、それを明確に禁じる法律はない」と述べた。
家族法に詳しいサンパウロの弁護士、ネルソン・ススム(Nelson Sussumu)氏によると、この3人による結婚は公正証書上の記載では同性婚の場合の「法的市民的結合(シビルユニオン)」ではなく、「世襲結合」という契約を結んだことになるという。これは、たとえば離婚や死亡の際の相続や、相続をめぐって裁判になった場合などに有効となる公正証書で、今回のように女性2人と男性1人がこうした手続きを取ることに「違法性は全くない」とススム氏も認めた。
ドミンゲス氏によれば、3人が婚姻を届け出たのは「裁判所や保険会社などの機関に、自分たちの関係性を認めてもらう」意図があるからだという。「3人は今、さまざまな権利を得たり保険の適用を受けたりするために必要な、自分たちが家族として生活していることを証明する書類を手に入れた。ただし、ブラジルの判事たちが彼らをどう扱うかは、私には分からない」(ドミンゲス氏)
既に一部の宗教団体からは非難の声が上がっている。しかし、家族法関連の第3者機関「ブラジル家族機構」のマリア・ベレニーチェ・ディアス(Maria Berenice Dias)副理事は「3人婚」への支持を表明。地元メディアを通して発表した声明で「個人的な関係性を尊重し、こうした多様な社会に暮らすことを学び、人によって異なる願望があることを認める」ことが必要だとの見解を示している。【翻訳編集】 AFPBB News
最終更新:8月31日(金)20時6分
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