慰安婦:被害者向け施設、現代重寄付で建設へ

 現代重工業は30日、日本軍の従軍慰安婦問題に取り組む「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」が推進している「自由と平和の家」(仮称)の建設に向け、社会福祉共同募金会に10億ウォン(約6900万円)を寄託したと発表した。

 同施設は「戦争と女性人権博物館」(ソウル市麻浦区城山洞)の近くに建設され、国内外に生存している慰安婦被害者のおばあさんに対するヒーリングプログラムを運営するとともに、未来を担う世代が歴史を学べる空間として活用される予定だ。

 女性家族部(省に相当)に登録された慰安婦被害者で生存しているのは国内外で60人で、年齢は84-94歳だ。挺身隊問題協議会は2003年12月、ソウル市西大門区の事務室付近の住宅を借り「ウリジプ(私たちの家)」という施設を設けているが、民家を使用しているため、外部からの訪問者を受け入れるのに不便だった。

 現代重工業の李載星(イ・ジェソン)社長は「1995年に故・鄭周永(チョン・ジュヨン)現代グループ名誉会長が慰安婦被害者のおばあさんに対する終身無料診療を指示してから、社として関心を持ち続けてきた。慰安婦被害者が少しの間でも楽に休んでもらえれば」と話している。

 挺身隊問題協議会の尹美香(ユン・ミヒャン)常任代表は「宿泊施設はおばあさんのプライベート空間として活用し、現代重工業が支援するヒーリングセンターは、治療と歴史の空間として使う予定だ」と説明した。

金起弘(キム・ギホン)記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
関連ニュース