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抗議で退場の野村監督「何とも言いようがない」

セ・リーグ  広島0−3阪神 (8月31日  甲子園)

橘高球審に抗議する広島・野村監督(右端は捕手・倉)
<神・広>6回1死二、三塁、能見の空振りの判定を巡って橘高球審に抗議する広島・野村監督(右端は捕手・倉)
Photo By スポニチ

 広島には痛すぎる非情判定だ。打線に元気なく今季15度目の零敗を喫した阪神戦(甲子園)。0―1の6回、1死二、三塁で能見のスクイズはファウルに見えたが、橘高球審は空振りと判定し、三塁走者の生還(記録は盗塁)を認定。猛抗議した野村監督は遅延行為として今季初の退場処分となった。後味の悪い敗戦。球団はVTRと審判の技術向上の要望書を日本野球機構に提出する構えだ。

 野村監督は試合後、帰りのバスへ向かう通路で報道陣に対応した。「ファウルは明らか? ウーン…何とも言いようがない。(球審が)生還を認めたんだから、(バットに)当たっていないと言うことなんでしょう」。淡々とした口調。それが逆に怒りを感じさせた。

 問題のシーンは1点差の6回だ。1死二、三塁のピンチで打席に能見。カウント1―1からの3球目、バッテリーはスクイズを警戒して外角高めに外す。飛びつく能見のバットをかすったかに見えたボールは、倉のミットをもすり抜けてバックネットへ転々。三塁走者はホームを駆け抜けた。

 これを橘高球審は空振りと判定した。ファウルを確信するバッテリーは憤る。指揮官はすぐさま球審に詰め寄り、時に目に涙を浮かべながら、制限の5分を超えてなお抗議した。が、判定は覆らなかった。橘高球審は試合後「何もありません。ノーコメントで」と語ったのみ。野村監督にとっては今季初、通算3度目の退場処分だった。

 「VTRもなにも、100%ファウル。自分が一番わかっているプレーを、理解してもらえないのは悔しい。チームにとっても痛すぎる…」

 女房役の倉は試合後も怒りが収まらない。1点差なら試合がどう動くかわからないだけに、誤審に思える非情判定は広島側に重くのしかかった。ただ、低調な打線にも原因はある。散発4安打。指揮官の執念に応えられぬまま、今季15度目の零敗は看過できない。

 「明らかにファウルチップらしいからね、野村監督も引くに引けない。しっかりジャッジしてほしい」。代理で指揮を執った高野手チーフコーチは、判定に不快感を示しつつ「2軍にいる広瀬や岩本らの状態を視野に入れつつ、残り試合、戦力をフルに使いたい」と、得点力アップへの打開策にも言及した。

 勝敗に響いた判定。宮脇敏チーム管理グループ長兼球団部部長は「審判の技術向上の要望書とVTRを(日本野球機構に)提出する」と明言した。悔しさは今後の試合で晴らすしかないが、そのためには打線の奮起が必要不可欠だ。 試合結果

[ 2012年9月1日 06:00 ]

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