マケスピ多重起動 How To |
投稿者:手賀 |
2009年 10月 19日(月曜日) 14:05 |
当サイトのコラムのうち、マケスピの多重起動に関するコラムへのアクセスが意外に多く、ときどき 2ch などでも話題にあがっているようです。 上記のコラムは技術的な話が中心ですので、マケスピを多重起動する具体的な手順だけを別途まとめておきます。参考にしていただければ幸いです。 ここでご紹介する方法は、MarketSpeed.exe をバイナリエディタで書き換えるという若干マニアックな作業が必要ですが、その代わりにマケスピのプログラムフォルダをコピーするだけで簡単に多重起動が出来るようになるというメリットがあります。2ch のまとめサイトなどに掲載されているような、別ユーザーを作成して複数のユーザーの権限で起動するといった複雑な作業は必要ありません。 マケスピ本体がバージョンアップしたときには再度 MarketSpeed.exe の書き換えをしなければいけないのが難点と言えば難点ですが、複数ユーザーで起動している場合のバージョンアップもかなり面倒くさいようですので、そういう意味ではあまり保守性にも違いはないかもしれません。 なお、これ以降の解説では、実際にしなければならない作業を明確にするために、要所要所で下線を引いていますので参考にしてください。また、どうしてこの手順によって多重起動が可能になるのかを知りたい方は MarketSpeed の多重起動のコラムをご覧ください。 準備これからの作業では MarketSpeed.exe を書き換えることになりますので、念のため MarketSpeed.exe のバックアップを取ります。 具体的には、XP ならその場でコピー&ペースト(要するに複製)して構いません。Vista や Windows 7 では Program Files で作業するのは面倒なので、いったん MarketSpeed.exe をどこか適当な(マイドキュメントのような)フォルダにコピーした上で、そこで再度コピー&ペースト(要するに複製)してください。
それから、次の手順ではバイナリエディタが必要になります。基本的にどんなものでも構いませんが、ここでは例としてフリーウェアの Stirling を使用しますので、バイナリエディタをお持ちでない方はStirling を入手してください。 MarketSpeed.exe の書き換えそれでは MarketSpeed.exe の書き換えに取りかかります。バイナリエディタを起動して、XP なら Program Files の MarketSpeed.exe を、Vista や Windows 7 では先ほどコピーした MarketSpeed.exe をバイナリエディタで開きます。 次に、バイナリエディタ上で "CreateMutexA" という文字列を検索してください。このとき、検索にひっかかるのは一箇所しかないはずです。Stirling では次のようにして検索します。
多重起動を可能にするためには、ここを "OpenMutexA" に書き換えなければなりません。もちろん、文字列の長さが短くなるため、足りない部分に 0 を埋めてあげる必要があります。 ちなみに、Stirling では、バイナリ表示部で 16 進数を、左側の文字列部では文字列を入力することができます。これをうまく活用して、下の図のように書き換えてください。
薄い黄色でマークしてある部分が書き換えた後の状態を表していますが、マケスピのバージョンによって位置は多少変化することがありますのでご注意ください。この図はマケスピ 8.1 の MarketSpeed.exe を書き換えたものです。 書き換えが完了したら、変更を保存してバイナリエディタを終了してください。Vista や Windows 7 をお使いの方は、書き換えた MarketSpeed.exe を Program Files のマケスピフォルダに上書きするのもお忘れなく。このとき、ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されると思います。 マケスピフォルダの複製以上で、面倒な作業はおしまいです。あとは、マケスピをいくつ多重起動したいかによって、同じ数だけマケスピフォルダ(一般には C:\Program Files\MarketSpeed\MarketSpeed です)を複製するだけです。複製する場所はどこでも構いませんが、Vista や Windows 7 では例によって Program Files 以外の場所にコピーする方が楽だと思います。 ここまでの作業が終われば、それぞれの複製フォルダの中にある MarketSpeed.exe を実行することで、多重起動が可能になっているはずです。 |