8月2日、『ドラゴンクエストⅩ 目覚めし五つの種族オンライン』が発売された。
ところが、この国民的ロールプレイングゲームの最新作、amazonの700件以上のレビューのうち半数近くが最低評価の星ひとつとなるなど(8月22日時点)、まさに酷評の嵐。「過去最悪のドラクエ」との声も少なくない。
ゲームアナリストの平林久和氏に聞いてみた。
「まず、今回のドラクエⅩの初週売り上げは約40万本。前作『ドラクエⅨ』、前々作『ドラクエⅧ』がいずれも初週で200万本以上をらくらく突破していたことと比較すると、寂しい数字です。Ⅹは敷居の高いMMO(マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン)RPGなので、(メーカーの)スクウェア・エニックスとしては想定内なのでしょうが、初週で前作の5分の1程度しか売れなかったというのは事実です」
それにしても、オンラインゲームと承知の上で購入した人から叩かれまくっているのはなぜ?
「発売初日からサーバーがダウンしました。また、唐突なサーバーメンテナンスがたびたび入るなど、やりたいときにプレイできないといったことで不満も出ています」(平林氏)
オンライン化への準備が不十分だったということか。
ほかにも、1回の戦闘で得られる経験値やゴールドが従来よりも極端に少なく、レベルアップや装備を強化するのに途方もなく時間がかかってしまうことへの不満もある。
「それはMMO RPG初心者のドラクエファンが、MMO RPGの常識を理解しないままプレイして不満に感じているケース。モンスターとのバトル中に別プレイヤーに割り込まれ、経験値を奪われるのはナンセンスだとの批判もありますが、MMO RPGとしては割と当たり前の仕様。つまり、的外れの批判ともいえます。