専門家たちは「性犯罪を繰り返す人は、性欲を抑えることができない上、被害者の年齢などを考慮せずに再び犯行に及ぶケースが多い」と指摘した。
今年6月、慶尚南道昌原市に住む20代の女性の家に侵入し、刃物で脅して性的暴行を加えたとして、特殊強盗強姦(ごうかん)容疑で検挙されたP被告(37)は、性的暴行で5年間服役し、出所してから1カ月余りの間に2回も再犯に及んだ。6月の犯行の約20日前には、同じ手口で10代の女性の家に侵入し、刃物で脅して性的暴行を加えた。P被告は2007年、性的暴行罪で懲役5年の判決を受け服役し、今年4月に出所したばかりだった。
一方、今年1月に大田市で、飲み屋の女性店主(58)を刃物で脅し、強姦したとして検挙されたB被告(34)は、電子足輪を装着したまま犯行に及んだ。B被告は2005年、強盗傷害や強姦などの罪で懲役6年6月の判決を受け、昨年10月に出所し、電子足輪の装着対象者となった。ところが犯行当日には、飲み屋でビールを飲んだ後、用意した刃物で店主を脅し、出入り口を施錠した上で性的暴行を加えた。
今月21日、京畿道水原市長安区芭長洞で、飲み屋の女性店主(39)に性的暴行を加えようとして失敗し、刃物を振り回して無辜(むこ)の市民を殺害したカン・ナムジン容疑者(39)もまた、2回の性犯罪を犯した前歴がある。2005年、喫茶店の女性従業員(当時21歳)に性的暴行を加えたとして7年間服役し、今月9日に出所したばかりだった。カン容疑者は犯行当時、水原市にある法務部(省に相当)傘下の韓国法務保護福祉公団京畿支部の生活館に入所していた。収監中に「真人間に生まれ変わる」という意思を表明したため、生活館に入所させたが、結局は出所から約40日後、生活館から1キロしか離れていない飲み屋で再び性的暴行を加えようとしたのだ。
小学生の娘に性的暴行を加えたとして収監され、出所した後、再び娘に性的暴行を加えたケースもある。今年3月、実の娘に性的暴行を加えたとして逮捕されたK被告(51)は2005年、当時小学6年の娘に対し常習的に性的暴行を加え、懲役4年の判決を受けた。K被告が出所した09年、父親から性的暴行を受けるのではないかと恐れた娘は家出した。それから3年がたった今年3月、娘は父親のK被告に連絡した。K被告が「もう2度と性的暴行はしない」と約束したため、娘は家に帰った。ところが、娘が帰ってきてから3日後、K被告は酒に酔い、娘に対し4回にわたり性的暴行を加えた。K被告は昨年、法律の改正により、電子足輪の装着対象者になっていた。