【コラム】「独島は韓国領」との信念貫く日本人教授

 東京特派員を務めていたとき、日本の若手政治家たちと会う機会があった。現在、与党で中心的な勢力へと成長した人たちだ。政治家たちは「独島問題は歴史問題だ」という記者の話を理解できていないという印象を受けた。「河野談話」がどのような苦悩と省察の末に生まれた遺産なのかも考えていないように思えた。歴史についての質問も嫌がった。知的な深みがなければ、行動も軽薄になる。そのため、先輩が残した偉大な遺産を粗末に扱った末、ごみのように捨ててしまう。

 日本が歴史に対し真剣な姿勢で臨んでいたならば、今よりもはるかに立派な国になったことだろう。韓国は軍事的な結束を含め、より多くの利益を日本に与えただろう。だが残念ながら、日本の若い指導者たちは、記者の言葉がどのような意味なのかも分からないはずだ。そんな指導者たちに、外国人の口から「尊敬される国を作れ」と言うのも差し出がましく、退屈なことだ。実際、韓国と日本が協力し、共に発展してきたのは、過去1000年の間でほんの数十年のことだ。長い歴史を見ると、現在の韓日関係は「特別な時代」から「普通の時代」に戻っただけといえる。

 内藤教授は「東海(日本海)が静かになるほど、独島の価値を強調しないほど、韓国にとって有利になる」と語った。1905年、日本が独島を奪ったのも、東海が戦場になったことで、独島の軍事的な価値が高まったことが直接的な理由だった。韓日関係がいくら変化しても、このような戦略は効力を有している。命をささげる以前に、知恵をもって独島を守ることが最善の道だ。歴代の大統領が独島を訪問しなかった理由を考えてみよう。それは、独島を訪問した大統領よりも深い苦悩があったからだ。

鮮于鉦(ソンウ・ジョン)社会部次長
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