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日本製紙石巻、全面再開 「地域とともに街再生」

抄紙機を稼働させるスイッチが押され、操業が全面再開した

 東日本大震災で壊滅的な被害を受け、段階的に操業を再開してきた宮城県石巻市の日本製紙石巻工場が30日、全面再開した。最後まで復旧していなかった抄紙機と塗工機が稼働し、年間生産量85万トンを目指す。
 再稼働したのは、カレンダーなどに使用される高級紙の製造ライン。原料から紙をすく抄紙機と、紙をコーティングする塗工機が動き始め、大勢の社員から大きな拍手が起きた。
 復興式では藤崎夏夫工場長が「最後まで残っていた生産設備が稼働し、ようやく完全復旧できた。多くの人に紙を使ってもらい、地域とともに石巻を再生させたい」とあいさつ。石巻市の北村悦朗副市長は「これまでの苦労を糧に、グループトップの工場に飛躍してほしい」と述べた。
 石巻工場は震災前、抄紙機8台で国内最大規模の年間100万トンを生産していたが、津波で1階が水没した。
 2台の運転を停止し生産量を15%抑える復興計画を立て、昨年9月に操業を再開。抄紙機の稼働を徐々に増やしてきた。


2012年08月31日金曜日


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