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【国際】

ノルウェー連続テロ 禁錮21年判決

 【ロンドン=有賀信彦】昨年七月、ノルウェーで七十七人の犠牲者を出した連続テロ事件で、テロと計画殺人の罪に問われたアンネシュ・ブレイビク被告(33)の判決公判が二十四日、オスロの裁判所で開かれた。五人の裁判官全員一致で「十分に判断能力があった」として、最大の争点だった刑事責任能力を認定、禁錮二十一年を言い渡した。弁護側は判決を受け入れるとみられる。

 ノルウェーには死刑や終身刑がなく、禁錮二十一年は最も重い量刑。再犯の恐れがある場合は無期限に延長できるが、判決公判で裁判所は、定期的に被告を観察し、禁錮十年まで刑期を短縮する場合もあるとした。

 被告は裁判官が判決理由を述べる中、うっすらと笑みを浮かべていた。

 被告の責任能力をめぐっては正反対の鑑定が出ており、検察側は「精神障害」として、医療施設への収容を求刑。弁護側は被告が「イスラム系移民らから国を救うためだった」と無罪を主張する一方、正常な判断能力下での犯行と認められなければ「死よりも悪い結果だ」と述べていたことを受け、責任能力を認めて、刑務所に収容するよう主張した。通常の公判とは逆転した展開となっていた。

 

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