近江鉄道、線路に除草剤散布 沿線の水田で稲枯れる
近江鉄道(滋賀県彦根市)が鉄軌道上に7月下旬に散布した除草剤が周辺の水田に広がり、稲穂が枯れる被害が出ていることが30日分かった。同社の調査で一部の稲穂から基準値を上回る農薬を検出した。滋賀県は、いずれも収穫前のため、市場には流通していないとしている。
近江鉄道と県農政水産部が同日午後に正式発表する。
■彦根など、被害数十ヘクタール
関係者によると、被害面積は彦根市や東近江市、近江八幡市などの沿線数十ヘクタールに及ぶとみられる。8月中旬以降、農家から「沿線の水田で稲穂の先が枯れている」との報告が近江鉄道に寄せられた。同社が調べたところ、農薬に含まれる化学物質「テブチウロン」が基準値を上回っていることが判明したという。
県は同社とさらに詳しい調査を行うとともに、出荷を止めるための対策をとる方針。
【 2012年08月30日 15時40分 】