2012年 8月 29日
巨大地震被害想定は
内閣府は太平洋の南海トラフで最大級の地震が起きた場合の被害想定を発表しました。岡山、香川にも甚大な被害が及ぶ想定です。マグニチュードは9、東海から四国までの南海トラフを震源とする巨大地震が起きた場合、どんな被害が出るのか。内閣府は3月に公表した予想される最大の震源域を元に人や建物への被害をはじき出しました。各地の震度は震源が岡山・香川に最も近いケースでは、香川県では沿岸部の3つの市で震度7。岡山県では岡山市や倉敷市など沿岸部の6つの市で震度6強と東日本大震災クラスの揺れに襲われます。この地震による津波の高さはさぬき市で最大5メートル、高松市や倉敷市など9つの市と町で4メートル。地形や防波堤の状況を考慮してより詳しく推計した結果です。香川死者3500人、建物被害5万5000棟。岡山死者1800人、建物被害3万5100棟。今回の想定で初めて明らかになった人と建物への被害予測です。その内訳は岡山で建物の倒壊による死者が1100人、津波による死者は640人などとなっていて、約10年前に県が作った被害想定と比べ2倍以上の数字です。一方、香川は建物の倒壊で2300人、津波では1000人となり、従来の20倍に膨れあがりました。岡山県は国が示したデータを元に今後、市町村ごとの被害想定を今年度中に、香川県はなるべく早くまとめる方針ですが、防災計画の大幅な見直しを急ぐ必要があります。

製油所閉鎖の波紋
坂出市のコスモ石油坂出製油所が来年7月で閉鎖されることが28日、明らかになり、地元では動揺が広がっています。地元の坂出市では28日午後3時ごろコスモ石油の森川桂造社長が市役所を訪れ、綾宏市長らに製油所閉鎖について説明したということです。坂出市によりますと番の州工業地帯に立地する6社からの税収は20数億円で1社あたり数億円の固定資産税収入があり、税収面で大きな影響が出ることが心配されています。コスモ石油は坂出製油所グループで働く約400人の従業員の雇用を確保するとともに閉鎖後の製油所跡地は輸送・管理を行うオイルターミナルとして活用することにしています。坂出市の綾市長は「今後の従業員の雇用継続や精製施設の跡地活用などで前向きな対応を期待する」とコメントしています。

建国1300年PR
奈良時代岡山県北東部に建国された美作国が来年、建国1300年を迎えるのを前に記念事業のPR隊が岡山県庁を訪れました。県庁を訪れたのは美作国建国1300年のPRを任命されたご当地アイドルSakuLoveのメンバーや津山市の宮地昭範市長など5人です。一行は、石井知事に「美作国に何度も足を運んでもらえるような事業を展開していき、これから美作国を盛り上げていきたい」と挨拶し、記念品を贈りました。奈良時代に現在の津山市や美作市など、岡山県北東部に建国された美作国は、当時は製鉄で栄えました。建国1300年を迎える来年は、記念事業として美作国を舞台にしたミステリーツアーなどのイベントが予定されています。