森本防衛相:「無人偵察機」導入方針を表明
毎日新聞 2012年08月28日 19時14分(最終更新 08月28日 19時35分)
森本敏防衛相は28日の記者会見で「北朝鮮の(弾道ミサイル発射)事例もあったので、滞空型無人機を導入する」と述べ、米国のグローバルホークを念頭に高高度滞空型無人偵察機を導入する方針を正式に表明した。ミサイル発射情報の精度アップや、活発化する中国の海洋活動の監視強化が狙い。13年度予算の概算要求で研究経費を計上し、次期中期防衛力整備計画(16〜20年度)期間中の導入を目指す。
北朝鮮による4月の長距離弾道ミサイル発射実験では日本政府としての発射確認に手間取り、発表が約45分後に遅れた。防衛省検証チームの報告書は早期警戒情報(SEW)を米国に依存している点に言及し「高空からの探知などを行い得る滞空型無人機システムも積極的に検討を進めることが必要」と指摘していた。
グローバルホークは高度1万5000〜1万9000メートルの高高度から搭載センサーで地上の偵察が可能。政府は米軍の早期警戒衛星から提供される情報と併せ、発射情報の精度アップに役立てたい考えだ。